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- 消費者物価(全国17年8月)-エネルギー価格の上昇率鈍化から、コアCPI上昇率は1%弱で頭打ちへ
2017年09月29日
1.コアCPI上昇率は0.2ポイント拡大
コアCPIの内訳をみると、ガソリン(7月:前年比6.3%→8月:同7.8%)、灯油(7月:前年比21.2%→8月:同21.4%)、電気代(7月:前年比6.1%→8月:同7.0%)、ガス代(7月:前年比1.4%→8月:同3.1%)の上昇幅がいずれも前月から拡大したため、エネルギー価格の上昇率は7月の前年比5.8%から同7.0%へと拡大した。
2.物価上昇品目数が若干増加
消費者物価指数の調査対象523品目(生鮮食品を除く)を、前年に比べて上昇している品目と下落している品目に分けてみると、8月の上昇品目数は288品目(7月は282品目)、下落品目数は174品目(7月は178品目)となり、上昇品目数が前月から若干増加した。上昇品目数の割合は55.1%(7月は53.9%)、下落品目数の割合は33.3%(7月は34.0%)、「上昇品目割合」-「下落品目割合」は21.8%(7月は19.9%)であった。
上昇品目数の割合は15年秋頃の60%台後半をピークに低下傾向が続いていたが、ここにきて若干持ち直している。今月はビデオカメラ、電子辞書といった教養娯楽用耐久財が下落から上昇に転じた。既往の円高の影響が徐々に薄れてきたことを反映した動きと考えられる。
上昇品目数の割合は15年秋頃の60%台後半をピークに低下傾向が続いていたが、ここにきて若干持ち直している。今月はビデオカメラ、電子辞書といった教養娯楽用耐久財が下落から上昇に転じた。既往の円高の影響が徐々に薄れてきたことを反映した動きと考えられる。
3.コアCPI上昇率は1%弱で頭打ちの公算
17年9月の東京都区部のコアCPIは前年比0.5%(8月:同0.4%)となり、上昇率は前月から0.1ポイント高まった。事前の市場予想(QUICK集計:0.5%、当社予想は0.6%)通りの結果であった。
ガソリン(8月:前年比9.9%→9月:同8.3%)の上昇幅は縮小したが、灯油(8月:前年比12.9%→9月:同13.4%)、電気代(8月:前年比8.2%→9月:同9.5%)、ガス代(8月:前年比6.0%→9月:同8.9%)の上昇幅が拡大したため、エネルギー価格の上昇率が8月の前年比7.7%から同9.2%へと拡大した。
ガソリン(8月:前年比9.9%→9月:同8.3%)の上昇幅は縮小したが、灯油(8月:前年比12.9%→9月:同13.4%)、電気代(8月:前年比8.2%→9月:同9.5%)、ガス代(8月:前年比6.0%→9月:同8.9%)の上昇幅が拡大したため、エネルギー価格の上昇率が8月の前年比7.7%から同9.2%へと拡大した。
東京都区部のコアCPI上昇率のうち、エネルギーによる寄与が0.44%(8月:0.37%)、食料(生鮮食品を除く)が0.13%(8月:0.13%)、その他が▲0.07%(8月:▲0.10%)であった。
(お願い)本誌記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありません。また、本誌は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。
(2017年09月29日「経済・金融フラッシュ」)
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03-3512-1836
経歴
- ・ 1992年:日本生命保険相互会社
・ 1996年:ニッセイ基礎研究所へ
・ 2019年8月より現職
・ 2010年 拓殖大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2012年~ 神奈川大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2018年~ 統計委員会専門委員
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