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- 2020~2022年度経済見通し(21年2月)
2021年02月16日
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■要旨
<実質成長率:2020年度▲4.8%、2021年度3.7%、2022年度1.7%を予想>
- 2020年10-12月期の実質GDPは前期比年率12.7%と7-9月期に続く高成長となり、4-6月期の落ち込みの9割強を取り戻した。ただし、実質GDPの水準は直近のピーク(2019年7-9月期)より▲2.9%低い水準にあり、経済活動の正常化にはまだ距離がある。
- 2021年1-3月期は緊急事態宣言の再発令を受けた民間消費の落ち込みを主因としてマイナス成長が不可避と考えられるが、輸出の増加が景気を下支えすることなどから、前回の緊急事態宣言時に比べれば落ち込みは限定的にとどまるとみられる。
- 2021年4-6月期は緊急事態宣言の解除を前提としてプラス成長に復帰し、その後も経済正常化の過程で高めの成長が続くことが見込まれる。ただし、感染者数が増加する冬場には感染拡大防止策がとられることにより、経済が再び停滞するリスクがある。
- 実質GDP成長率は2020年度が▲4.8%、2021年度が3.7%、2022年度が1.7%と予想する。ソーシャルディスタンスの確保が引き続き対面型サービス消費を抑制することなどから、経済活動の水準が元に戻るまでには時間がかかる。実質GDPがコロナ前(2019年10-12月期)の水準を回復するのは2022年4-6月期、消費税率引き上げ前の直近のピーク(2019年7-9月期)に戻るのは2023年度となるだろう。
■目次
1. 2020年10-12月期は前期比年率12.7%の大幅プラス成長
・再び落ち込む対面型サービス消費
・明るい兆しもみられるが、依然厳しい雇用情勢
・雇用者報酬は2年連続の減少へ
2. 実質成長率は2020年度▲4.8%、2021年度3.7%、2022年度1.7%を予想
・実質GDPが直近のピークを超えるのは2023年度
・物価の見通し
1. 2020年10-12月期は前期比年率12.7%の大幅プラス成長
・再び落ち込む対面型サービス消費
・明るい兆しもみられるが、依然厳しい雇用情勢
・雇用者報酬は2年連続の減少へ
2. 実質成長率は2020年度▲4.8%、2021年度3.7%、2022年度1.7%を予想
・実質GDPが直近のピークを超えるのは2023年度
・物価の見通し
(2021年02月16日「Weekly エコノミスト・レター」)
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03-3512-1836
経歴
- ・ 1992年:日本生命保険相互会社
・ 1996年:ニッセイ基礎研究所へ
・ 2019年8月より現職
・ 2010年 拓殖大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2012年~ 神奈川大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2018年~ 統計委員会専門委員
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