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被用者の心身のストレス反応-基本属性による違い

保険研究部 主任研究員・ヘルスケアリサーチセンター兼任 村松 容子
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メンタルヘルス対策は、企業における健康増進政策の柱の1つである。2015年以降、常時雇用する労働者が50人以上の職場で「ストレスチェック」が義務づけられるようになった1。ストレスチェックでは、一般に、心身のストレス反応の高さを考慮した基準に従って、高ストレス状態の従業員を早期に発見し、職場環境を改善するほか高ストレス者に産業医との面談を勧める等、早期に対応するために利用される。
働くうえで、誰もがある程度ストレスを抱えていると思われるが、心身のストレス反応への影響は年齢や職業、働く目的や職場環境等によって異なると考えられる。そこで、本稿では、標準的なストレスチェック(職業性ストレス簡易調査票(57項目))と同じ質問項目を使って、性別、年齢別、雇用形態や年収、家族構成別、および同調査票で得られるストレスの原因や周囲のサポートの状況別の心身のストレス反応をみる。次稿「被用者の心身のストレス反応 働く目的、職場環境の影響」では、働く目的や職場環境の影響をみる。使用したデータは、ニッセイ基礎研究所が実施した「2018年度 被用者の働き方と健康に関する調査2」の個票データである。
1 50人未満の職場においては、当分の間は努力義務とされている。
2 全国18~64歳の男女被用者を対象とするインターネット調査。2019年3月実施。サンプル数5,309。対象者の居住地域・男女・年齢が実態に近くなるように調査対象を抽出した。
■目次
1――ストレスチェックは「ストレスの原因」「心身のストレス反応」「周囲のサポート」の
3部構成
1|高ストレス者の判定には「心身のストレス反応」の有無が基準となる
2|「心身のストレス反応」は6つの指標に整理される
3|「ストレスの原因」「周囲のサポート」も「心身のストレス反応」に影響する
2――ストレスが「高~やや高」は7割以上
~男性と若年で「抑うつ」「身体愁訴」、女性と中年層で「活気」面でのストレス
1|ストレス反応の6つの指標いずれかが「高~やや高」は7割以上
2|男性と若年で「抑うつ」「身体愁訴」、女性と中年層で「活気」面でのストレスが高い
3――対人関係、仕事のコントロール度、仕事の負担(量)によるストレスの影響範囲は大きい
4――まとめ
(2019年12月10日「基礎研レポート」)
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2003年 ニッセイ基礎研究所入社
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