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- 米住宅着工・許可件数(25年7月)-着工件数(前月比)は減少予想に反して前月から2ヵ月連続の増加
2025年08月20日
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1.結果の概要:住宅着工は市場予想を上回る一方、許可件数は市場予想を下回る
2.結果の評価:着工件数は戸建てに回復の兆し
住宅着工件数の伸びは前月比+5.2%(前月:+5.9%)と2ヵ月連続のプラスとなった(図表3)。戸建て住宅が+2.8%(前月:▲3.8%)と前月からプラスに転じたほか、集合住宅が+9.9%(前月:+33.6%)とプラス幅は縮小したものの、2ヵ月連続のプラスとなった(図表4)。
前年同月比は+12.9%(前月:+2.3%)と前月から大幅に伸びが加速した。集合住宅が+24.1%(前月:+28.6%)と2ヵ月連続で2桁の伸びとなったほか、戸建てが+7.8%(前月:▲6.9%)と7ヵ月ぶりにプラスに転じた。
地域別寄与度(前月比)は、北東部が▲2.9%ポイント(前月:+3.6%ポイント)、西部が▲6.5%ポイント(前月:+1.9%ポイント)と前月からマイナスに転じた。一方、中西部が+4.6%ポイント(前月:+0.5%ポイント)、南部が+9.9%ポイント(前月:横這い)と2ヵ月連続のプラスとなったほか、プラス幅が拡大して全体を押し上げた。
前年同月比は+12.9%(前月:+2.3%)と前月から大幅に伸びが加速した。集合住宅が+24.1%(前月:+28.6%)と2ヵ月連続で2桁の伸びとなったほか、戸建てが+7.8%(前月:▲6.9%)と7ヵ月ぶりにプラスに転じた。
地域別寄与度(前月比)は、北東部が▲2.9%ポイント(前月:+3.6%ポイント)、西部が▲6.5%ポイント(前月:+1.9%ポイント)と前月からマイナスに転じた。一方、中西部が+4.6%ポイント(前月:+0.5%ポイント)、南部が+9.9%ポイント(前月:横這い)と2ヵ月連続のプラスとなったほか、プラス幅が拡大して全体を押し上げた。
一方、全米建設業協会(NAHB)による戸建て新築住宅販売のセンチメントを示す住宅市場指数は、25年8月が32(前月:33)と前月からの回復を見込んだ市場予想(34)に反して、前月から▲0.1ポイント低下した(図表7)。これで同指数が好不況の境となる50を下回るのは16ヵ月連続となった。内訳は販売現況が35(前月:36)と前月から低下した一方、販売見込みが43(前月:43))と横這いとなったほか、客足が22(前月:20)とこちらは前月から上昇するなど、マチマチの結果となった。
8月の結果について、NAHBのバディ・ヒューズ会長は「手頃な価格は引き続き住宅市場にとって最大の課題であり、買い手は住宅ローン金利が下がるのを待っている」と住宅ローン金利の高止まりが住宅需要低迷の要因の1つと指摘した。住宅許可件数の低迷と併せて住宅市場の本格回復には住宅ローン金利の大幅な低下が不可欠だろう。
(2025年08月20日「経済・金融フラッシュ」)
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経歴
- 【職歴】
1991年 日本生命保険相互会社入社
1999年 NLI International Inc.(米国)
2004年 ニッセイアセットマネジメント株式会社
2008年 公益財団法人 国際金融情報センター
2014年10月より現職
【加入団体等】
・日本証券アナリスト協会 検定会員
窪谷 浩のレポート
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