コラム
2023年05月30日

数字の「16」に関わる各種の話題-「16」という数字に皆さんはどんなイメージを有しているのだろうか-

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クレジットカード番号の桁数は16桁が多い

クレジットカードの表面に記載されている「クレジットカード番号」については、多くの人が4桁の数字が4つ並んだ16桁で構成されていると認識されているのではないだろうか。確かに、16桁のカード番号を使用しているクレジットカードが多いが、必ずしも16桁とは限らない。

具体的には、クレジットカードの主要な国際ブランドについて、そのカード番号の桁数は以下のようになっている。

(1) 16桁(4桁+4桁+4桁+4桁) VISA、Master Card、JCB
(2) 15桁(4桁+6桁+5桁)     American Express
(3) 14桁(4桁+6桁+4桁)     Diners Club 

因みに、カード番号の構成は、最初の1桁又は2桁でブランドが、最初の6桁で発行会社が、それぞれ識別できるようになっており、7桁目以降が「会員口座番号」となっている。

さらに、最後の桁の数字は「チェックデジット」といって、入力されたカード番号の数字が正しいかどうかを自動的にチェックするためのものとなっている。この意味において、最後の桁の数字はそれまでの数字によって一意に決定されることになる。これによって、間違った数字を入力して、他人の番号を使用してしまうというようなことがないような仕組みになっている。

数学における数字としての「16」

「16」が、数学の場面で現れてくる例としては、以下のものが挙げられる。

・最小の四乗数 24

・abかつbaとなるただ一つの数
 24 かつ42

・16=という形で表されることから、二重平方数であり、という形で表される(1を除けば、実質的に)最小の数である(次は、n=3の場合の7625597484987 となる)。

なお、べき乗のべき乗の計算順序に関しては、注意が必要で、左から順に算出するのではなくて、右から順に算出する、例えば、上記のn=3のケースで言えば、(3の3乗)の3乗(=273=196833)ではなくて、3の(3乗の3乗)(=327=7625597484987)が正しい数値となる。

・円周上に異なる5つの点をとって、それぞれを結んだとき(円周の内側に)16個の領域ができる。

その他

その他に、数字の「16」や「十六」が現れるケースとして、例えば以下のものが挙げられる。

・スポーツのトーナメントにおけるラウンド16、ベスト16

十六方位:四方を4倍に区分した方位で、八方に北北東・東北東・東南東・南南東・南南西・西南西・西北西・北北西を加えた総称

十六夜日記(いざよいにっき)は、藤原為家の側室・阿仏尼によって記された紀行文日記
日記が10月16日に始まっていることから、後世にこの名前が付与された。
なお、十六夜は、満月の日の十五夜の翌日で、十六夜の月は十五夜の月よりもためらっているように見えることから、ためらう(躊躇する)という意味の「いざよう」から、十六夜のことが「いざよい」と呼ばれるようになっている。

最後に

今回は数字の「16」について、それが現れてくる例やその理由等について、報告してきた。

「16」という数字は、本来的には2の四乗ということで、きれい(?)な数値といえると思われるのだが、十進法に慣れ親しんでいる多くの人にとっては、「16」という数字も、何となく使い勝手が良いとは言えない数字とのイメージなのかもしれない。

ただし、十六進法は、古代に生まれた単位であるヤード・ポンド法や現在のコンピューターでも使用されており、やはりこれらの背景には時代を超えて「16」という数字がそれなりの使い勝手の良い数字であることを示しているものだと思われる。さらには、天皇家の紋章にも「16」という数字が現れているということなので、ある意味で畏れ多い数字だと言えなくもない。

今回、「16」という数字を調べてみて、結構いろいろな場面で現れてくることを知って、私自身も「16」という数字に対する認識を改めた気がしている。

ということで、皆さんも「16」という数字の意義を再認識して、その重要性を再評価していただければと思っている。
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中村 亮一

研究・専門分野

(2023年05月30日「研究員の眼」)

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