2021年10月15日

かかりつけ薬剤師・薬局はどこまで医療現場を変えるか-求められる現場やコミュニティでの実践、教育や制度の見直し

保険研究部 主任研究員・ヘルスケアリサーチセンター・ジェロントロジー推進室兼任   三原 岳

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■要旨

服薬指導や健康管理、在宅ケアなどで主体的な役割を担うことが期待される「かかりつけ薬剤師・薬局」に関する診療報酬の仕組みが2016年度にスタートし、5年目を迎えた。さらに、2021年8月からは高齢者などの薬の適正使用をサポートする「地域連携薬局」の認定もスタートするなど、近年は薬剤師・薬局を巡る制度改正が相次いで実施されている。これらの背景には、薬剤師や薬局の業務の中心を調剤などの「対物(モノ)」だけでなく、服薬指導や薬歴管理、在宅療養支援、健康づくりのサポートなど「対人(ヒト)」にシフトさせたいという政府の思惑がある。分かりやすく言えば、「薬剤師=薬を出してくれる人」「薬局=薬を出してくれる場所」という役割の変容が迫られている。

では、こうした制度改正はどこまで奏功し、医療現場をどう変えるのだろうか。本稿では、かかりつけ薬剤師・薬局を巡る制度改正の経緯や背景を振り返りつつ、薬剤師や薬局を巡る現状と課題を指摘。その上で、現場やコミュニティでの実践、教育・制度の見直しなど今後の方向性を論じる。

■目次

1――はじめに~かかりつけ薬剤師・薬局は医療現場を変えるのか~
2――かかりつけ薬剤師・薬局とは何か
  1|かかりつけ薬剤師・薬局に求められる主な役割
  2|かかりつけ薬剤師指導料
  3|地域支援体制加算
  4|健康サポート薬局
  5|地域連携薬局
  6|その他の制度改正
  7|かかりつけ薬剤師・薬局に関する制度に共通するキーワード
3――かかりつけ薬剤師・薬局が制度化された経緯
  1|突然浮上したことを示す数字
  2|規制改革会議の議論
  3|患者のための薬局ビジョン
4――かかりつけ薬剤師・薬局が制度化された社会的な背景
  1|薬局調剤費の適正化の必要性
  2|多剤投与、残薬の解消の必要性
  3|生活モデルへのシフトの必要性
5――かかりつけ薬剤師・薬局の可能性
  1|薬剤師の権限
  2|薬剤師の数
  3|関連する制度での貢献
  4|研究や実践例
6――かかりつけ薬剤師・薬局の可能性に向けた疑問
  1|制度の定着度から見た疑問
  2|医薬分業の歴史から見た疑問
  3|技術革新から見た疑問
  4|薬剤師や薬局は必要か?
7――かかりつけ薬剤師・薬局の定着に向けた方策
  1|現場、コミュニティでの実践、事例の共有
  2|薬剤師の教育見直し
  3|必要な制度改正(1)~診療報酬の改革~
  4|必要な制度改正(2)~処方箋の見直し~
  5|必要な制度改正(3)~薬剤師業務の見直し~
  6|必要な制度改正(4)~薬局の情報提供制度の見直し~
8――おわりに
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保険研究部   主任研究員・ヘルスケアリサーチセンター・ジェロントロジー推進室兼任

三原 岳 (みはら たかし)

研究・専門分野
医療・介護・福祉、政策過程論

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