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コロナ禍における生活の変化(3)-「新型コロナによる暮らしの変化に関する調査」からみる生活行動の変化と地域間較差

井上 智紀
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1――はじめに
1 調査概要等、調査の詳細は弊社サイト内の特設ページを参照されたい。
2――買い物行動の変化
感染拡大前(昨年1月頃)に比べて利用が増加した行動についてみると、第2回調査を実施した昨年9月時点では東海および愛知県、南九州で「ドラッグストア」が、四国、北九州、南九州で「ネットショッピング」が、愛知県で「キャッシュレス決済サービス」が、それぞれ全体に比べ高くなっている。また、第3回調査を実施した昨年12月時点では北陸で「デパートやショッピングモール」が、北関東で「ネットショッピング」が、東京都で「キャッシュレス決済サービス」が、それぞれ高く、第4回調査を実施した今年3月時点では北関東、東海で「ドラッグストア」が、四国で「デパートやショッピングモール」が、東京都で「ネットショッピング」が、甲信越、北陸で「キャッシュレス決済サービス」が、それぞれ高くなっている。
3時点間の変化に着目すると、北海道、北関東、東京都で「スーパー」が、北陸で「デパートやショッピングモール」が、北関東で「ネットショッピング」が9月から12月にかけて増加した後、12月から今年3月にかけて減少しているのに対し、甲信越、南九州で「スーパー」が、北関東、甲信越で「ドラッグストア」が、東北、北陸で「コンビニエンスストア」が、四国で「デパートやショッピングモール」が、北九州、南九州で「ネットショッピング」が、東北、甲信越、愛知県、四国、北九州で「キャッシュレス決済サービス」が減少した後、増加に転じている。また、北陸で「ネットショッピング」が、東京都、北陸、中国で「キャッシュレス決済サービス」が3時点間で一貫して増加する一方、南九州で「ドラッグストア」が、四国で「コンビニエンスストア」が、それぞれ一貫して減少しているなど、地域により、また時間経過に伴いそれぞれ動きが異なることがわかる。
感染拡大前(昨年1月頃)に比べて利用が減少した行動についてみると、第2回調査を実施した昨年9月時点では東京都、愛知県で「デパートやショッピングモール」が、それぞれ全体に比べ高くなっている。また、第3回調査を実施した昨年12月時点では北海道で「スーパー」が、南九州で「ドラッグストア」が、東京都、北陸で「コンビニエンスストア」が、四国で「キャッシュレス決済サービス」がそれぞれ高く、第4回調査を実施した今年3月時点では東京都で「スーパー」が、北海道で「ドラッグストア」が、南九州で「コンビニエンスストア」が、東京都、愛知県で「デパートやショッピングモール」が、南九州で「キャッシュレス決済サービス」が、それぞれ高くなっている。
3時点間の変化に着目すると、北関東、南関東および東京都、北陸、愛知県、で「スーパー」が、東京都、北陸、愛知県で「ドラッグストア」が、北関東で「コンビニエンスストア」が、北九州で「デパートやショッピングモール」が9月から12月にかけて減少した後、12月から3月にかけて増加しているのに対し、大阪府、中国で「スーパー」が、北海道、東北、東京都、北陸、四国で「コンビニエンスストア」が、北海道、甲信越、中国、四国で「デパートやショッピングモール」が、南九州で「ネットショッピング」が、四国で「キャッシュレス決済サービス」が、それぞれ増加した後、減少に転じている。また、四国の「スーパー」では3時点間で一貫して増加、南九州の「デパートやショッピングモール」では一貫して減少と、利用が減少した買物行動についても地域により、また時間経過に伴いそれぞれ動きが異なっている。
3――食事サービス利用の変化
感染拡大前(昨年1月頃)に比べて利用が増加した行動についてみると、第2回調査を実施した昨年9月時点では大阪府で「デリバリー」が、北関東、甲信越、愛知県で「テイクアウト」が高くなっている。また、第3回調査を実施した昨年12月時点では東京都で「デリバリー」が、北関東、愛知県で「テイクアウト」が、愛知県で「店内飲食」が、それぞれ高く、第4回調査を実施した今年3月時点では北陸、中国で「テイクアウト」が高くなっている。
3時点間の変化に着目すると、愛知県では「デリバリー」で、北陸では「テイクアウト」で、それぞれ一貫して増加している一方、北関東の「デリバリー」、甲信越、中国、四国の「テイクアウト」、北九州の「店内飲食」では9月から12月にかけて減少した後、12月から3月にかけては増加に転じている。
感染拡大前(昨年1月頃)に比べて利用が減少した行動についてみると、第2回調査を実施した昨年9月時点では東京都、北陸で、第3回調査を実施した昨年12月時点では北海道、四国で、それぞれ「店内飲食」が高く、昨年12月の四国では「オンライン飲み会」も高くなっている。また、第4回調査を実施した今年3月時点では北陸、愛知県で「店内飲食」が、北関東、四国で「オンライン飲み会」が高くなっている。
3時点間の変化に着目すると、「店内飲食」は中国で一貫して増加する一方、北海道、四国では9月から12月にかけて増加した後、12月から3月にかけては減少、北陸、北九州では減少した後、増加に転じるなど地域により変化の方向性が異なっている。
(2021年05月07日「基礎研レター」)
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