2021年02月10日

2020年、コロナ禍中の米国における個人生命保険、個人年金販売-ソーシャルディスタンスと対面販売(3)-

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■要旨

パンデミックの中で経過した2020年の米国生保の動向を主に販売の面から振り返る。

個人生命保険販売では、件数面では順調な回復が認められるが、保険料の面では不安要素もある。2020年通年の申込件数は、2019年対比で4%増加した。4%の増加は近年まれに見る高い増加率である。しかし新契約保険料の面ではいまだ対前年マイナスが続いている。

販売件数が増えるのに保険料ではマイナスとなる背景は、販売契約が小口になっているから。具体的には大口の契約が多いユニバーサル系の商品が販売不振であることが大きい。

その背景には、件数増に大きく貢献しているオンライン販売にユニバーサル保険等のコンサルティング販売が必要な商品がうまく乗らないことがある。

なお46万人を超える死者が発生したパンデミックの中で、生保会社の死亡保険金支払いは12%増加したという統計がある。

■目次

はじめに
1――個人生命保険販売は回復が認められるが保険料の面では不安要素もある
  ・件数ベースでは順調な回復
  ・新契約保険料ベースでは不安要素も
  ・ユニバーサル保険の不振
2――個人年金の販売業績はいまだ回復途上
3――米国生保の決算動向
さいごに
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松岡 博司

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