2024年02月28日

成約事例で見る東京都心部のオフィス市場動向(2023年下期)-「オフィス拡張移転DI」の動向

金融研究部 主任研究員 佐久間 誠

文字サイズ

【参考資料1】 オフィス拡張移転DIについて

オフィス拡張移転DI7は、オフィス移転後の賃貸面積が移転前と比較して(1)拡張、(2)同規模、(3)縮小、した件数を集計し、次式により計算している。
 
オフィス拡張移転DI
=1.0×拡張移転件数構成比+0.5×同規模移転件数構成比+0.0×縮小移転件数構成比
 
オフィス拡張移転DIは0%から100%の間で変動し、基準となる50%を上回ると企業の拡張意欲が強いことを表し、50%を下回ると縮小意欲が強いことを表す。例えば、図表10のように、オフィス移転が合計500件あり、そのうち拡張移転が150件、同規模移転が300件、縮小移転が50件の場合、オフィス拡張移転DIは60%となり、企業の拡張意欲が強いことを表す。
図表10:「オフィス拡張移転DI」の例
 
7 DIはDiffusion Index(ディフュージョン・インデックス)の略、変化の方向性を示す指標のことである。DIの代表例としては、経済分野では日本銀行の 全国企業短期経済観測調査(日銀短観)や内閣府の景気動向指数、また不動産分野では土地総合研究所が公表する不動産業業況等調査(不動産業業況指数)がある。

【参考資料2】 本稿の東京都心部16エリアと三幸エステート「オフィスレントデータ2024」記載エリアの対応表

本稿では、東京都心部の16エリアについて分析を行った。同16エリアは、三幸エステート「オフィスレントデータ2024」における東京都心部の29エリアを、図表11の通り、一部集約したものである。
図表11:本稿における東京都心部16エリアと三幸エステート「オフィスレントデータ2024」の東京都心部29エリアの対応
 
 

(ご注意)本誌記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありません。また、本誌は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。
Xでシェアする Facebookでシェアする

金融研究部   主任研究員

佐久間 誠 (さくま まこと)

研究・専門分野
不動産市場、金融市場、不動産テック

経歴
  • 【職歴】  2006年4月 住友信託銀行(現 三井住友信託銀行)  2013年10月 国際石油開発帝石(現 INPEX)  2015年9月 ニッセイ基礎研究所  2019年1月 ラサール不動産投資顧問  2020年5月 ニッセイ基礎研究所  2022年7月より現職 【加入団体等】  ・一般社団法人不動産証券化協会認定マスター  ・日本証券アナリスト協会検定会員

(2024年02月28日「不動産投資レポート」)

公式SNSアカウント

新着レポートを随時お届け!
日々の情報収集にぜひご活用ください。

週間アクセスランキング

レポート紹介

【成約事例で見る東京都心部のオフィス市場動向(2023年下期)-「オフィス拡張移転DI」の動向】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。

成約事例で見る東京都心部のオフィス市場動向(2023年下期)-「オフィス拡張移転DI」の動向のレポート Topへ