2023年07月04日

コロナ禍を経たオフィス市況の現状-新規供給が増加するなかでオフィス需要が伸び悩み

金融研究部 主任研究員 佐久間 誠

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■要旨
 
  • オフィス市場はコロナ禍により調整局面を迎えたが、世界金融危機と比較して、その影響は小さかった。
     
  • それにも関わらず、オフィス市場の不透明感が解消できないのは、在宅勤務が定着した結果、オフィス需要が構造的に低下するとの懸念が根強いためだと考えられる。
     
  • 今後は、東京をはじめ多くの主要都市で新規供給が増加し、需給バランスの軟化が予想される。新規供給をどれほど吸収できるかは、ハイブリッドな働き方の下でどれほどオフィス需要を見込めるのかの重要な試金石となるだろう。


■目次

1――オフィス市場の現状:依然として高い不確実性
2――コロナ禍と世界金融危機の比較:コロナ禍では賃料下落率が小さくエリア間格差が拡大
3――東京オフィス市場の正念場:道半ばのオフィス需要回復と新規供給増加
4――地方主要都市も東京と同じ構図へ:堅調だった地方主要都市にも逆風が強まる
5――今後の注目点:ハイブリッドな働き方とそのなかでのオフィス需要
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金融研究部   主任研究員

佐久間 誠 (さくま まこと)

研究・専門分野
不動産市場、金融市場、不動産テック

経歴
  • 【職歴】  2006年4月 住友信託銀行(現 三井住友信託銀行)  2013年10月 国際石油開発帝石(現 INPEX)  2015年9月 ニッセイ基礎研究所  2019年1月 ラサール不動産投資顧問  2020年5月 ニッセイ基礎研究所  2022年7月より現職 【加入団体等】  ・一般社団法人不動産証券化協会認定マスター  ・日本証券アナリスト協会検定会員

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