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2024年01月23日
4――保有契約の状況
生命保険の保有契約は、総件数で13,921,675件、対前年比5.48%増であり、内訳として個人保険が13,920,700件、団体保険が975件(団体保険の加入者は311,522人)となっている。団体保険の規模は大きくない。
保有契約について、上述の通り、収入保険料が年間178兆3270億ドン(1兆18億円)で、対前年比11.19%増となった。また、付保保険金額は5523兆60億ドン(31兆281億円)で対前年比16.55%増となった。
保有契約の収入保険料ベースの会社別マーケットシェアであるが、各社の収入保険料ベースの新契約シェアの順位が入れ替わったにもかかわらず、上位社の前年からの順位の変動は生じなかった。
まず、老舗であるBao Viet Life(18.62%)は2021年に引き続き2022年も首位を維持したものの、対前年比0.57%シェアを落としている。2021年にシェア2位に浮上したManulife(17.65%)は2022年も2位を維持した。Prudential(17.48%)も引き続き3位を維持した。以下、Dai-ich(12.26%)、AIA(10.44%)、MG Ageas (3.62 %)、FWD(3.50%)と続く(図表3)。
保有契約について、上述の通り、収入保険料が年間178兆3270億ドン(1兆18億円)で、対前年比11.19%増となった。また、付保保険金額は5523兆60億ドン(31兆281億円)で対前年比16.55%増となった。
保有契約の収入保険料ベースの会社別マーケットシェアであるが、各社の収入保険料ベースの新契約シェアの順位が入れ替わったにもかかわらず、上位社の前年からの順位の変動は生じなかった。
まず、老舗であるBao Viet Life(18.62%)は2021年に引き続き2022年も首位を維持したものの、対前年比0.57%シェアを落としている。2021年にシェア2位に浮上したManulife(17.65%)は2022年も2位を維持した。Prudential(17.48%)も引き続き3位を維持した。以下、Dai-ich(12.26%)、AIA(10.44%)、MG Ageas (3.62 %)、FWD(3.50%)と続く(図表3)。
なお、保険金の支払状況(解約返戻金払戻を含む)であるが、総計で42兆5600億ドン(2391億円)、対前年比31.19%増となっている。ほとんどの給付は養老保険と投資連動型保険の満期保険金等である。また、責任準備金は499兆1740億円(2兆3957億円)、対前年比28.04%増となった。
5――販売チャネル
6――おわりに
2022年のベトナム経済は新型コロナからの回復が早く、かつ着実に行われた模様である。生命保険事業の成長は経済全体の回復に追い付かず、本文の通り、保険浸透率が減少するという現象も発生している。
ところで、ベトナムでの主力生命保険商品は投資連動型保険である。2022年のベトナム株式市場(VN指数)は年初から大幅下落し、年末までさえない展開が続いていた。ベトナム財務省のデータからは、どのような市場の商品に投資する保険商品かまでは判明しないため、断言はできないものの、株価が安値圏にあるとの見立てで販売促進を行ったのかもしれない。新興国では確定利率の養老保険よりも投資連動型保険のほうが国の発展とともに伸長することが期待されるが、どのような販売手法(株価下落についての注意喚起)が行われているのか興味のあるところである。
ところで、ベトナムでの主力生命保険商品は投資連動型保険である。2022年のベトナム株式市場(VN指数)は年初から大幅下落し、年末までさえない展開が続いていた。ベトナム財務省のデータからは、どのような市場の商品に投資する保険商品かまでは判明しないため、断言はできないものの、株価が安値圏にあるとの見立てで販売促進を行ったのかもしれない。新興国では確定利率の養老保険よりも投資連動型保険のほうが国の発展とともに伸長することが期待されるが、どのような販売手法(株価下落についての注意喚起)が行われているのか興味のあるところである。
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経歴
- 【職歴】
1985年 日本生命保険相互会社入社
2014年 ニッセイ基礎研究所 内部監査室長兼システム部長
2015年4月 生活研究部部長兼システム部長
2018年4月 取締役保険研究部研究理事
2021年4月 常務取締役保険研究部研究理事
2024年4月より現職
【加入団体等】
東京大学法学部(学士)、ハーバードロースクール(LLM:修士)
東京大学経済学部非常勤講師(2022年度・2023年度)
大阪経済大学非常勤講師(2018年度~2022年度)
金融審議会専門委員(2004年7月~2008年7月)
日本保険学会理事、生命保険経営学会常務理事 等
【著書】
『はじめて学ぶ少額短期保険』
出版社:保険毎日新聞社
発行年月:2024年02月
『Q&Aで読み解く保険業法』
出版社:保険毎日新聞社
発行年月:2022年07月
『はじめて学ぶ生命保険』
出版社:保険毎日新聞社
発行年月:2021年05月
(2024年01月23日「保険・年金フォーカス」)
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