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- 数字の「20」に関わる各種の話題-20進法は古くから使用されており、その名残が現在でも随所で見受けられる-
コラム
2023年05月19日
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クラシック音楽における「20」という数字
クラシック音楽における作曲家の作品数という観点から考えてみると、各ジャンルで20以上の作品を完成させている例は極めて限られている。それだけ、クラシック音楽における作曲が大変な作業を有するものであること、一方でモーツァルト等の偉大さを再確認できる。
交響曲第20番
交響曲に関しては、以前の研究員の眼「数字の「9」は縁起の悪い数字なのかそれとも縁起の良い数字なのか-国によっても捉えられ方は異なっている-」(2018.4.3)において、「第9の呪い」と呼ばれている、作曲家は「交響曲第9番を作曲すると死ぬ」というジンクス、があることを紹介した。それほど10曲以上の交響曲を作曲することは大変なことになっている。
交響曲を20番まで書いた人は数少ないが、有名な作曲家としては、ハイドンとモーツァルトが挙げられる。ハイドンは100曲以上の交響曲を作曲しており、モーツァルトは41番までの番号付きの交響曲に加えて、その他の番号が付与されていない交響曲も多数作曲している。ハイドンとモーツァルトの後期の交響曲は極めて有名で演奏される機会も多いが、「交響曲第20番」が演奏されることは珍しい。
なお、その他に、有名な大作曲家で「音楽の父」と呼ばれるヨハン・ゼバスティアン・バッハの息子のヨハン・クリストフ・フリードリヒ・バッハ(1732-1795)が、彼自身の最後の交響曲として「交響曲第20番変ロ長調」を作曲している。
また、ハイドンの弟のミヒャエル・ハイドンも40曲以上の交響曲を作曲している。
さらに、ロシアの作曲家のニコライ・ミャスコフスキー(1881-1950)は、27曲の交響曲を作曲している。最近再評価の動きもあるようだが、「交響曲第20番ホ長調」が演奏される機会は殆どない。
加えて、英国の作曲家ハヴァーガル・ブライアン(1876-1972)が30曲以上、米国の作曲家アラン・ホヴァネス(1911-2000)が60曲以上、の交響曲を作曲している。
交響曲に関しては、以前の研究員の眼「数字の「9」は縁起の悪い数字なのかそれとも縁起の良い数字なのか-国によっても捉えられ方は異なっている-」(2018.4.3)において、「第9の呪い」と呼ばれている、作曲家は「交響曲第9番を作曲すると死ぬ」というジンクス、があることを紹介した。それほど10曲以上の交響曲を作曲することは大変なことになっている。
交響曲を20番まで書いた人は数少ないが、有名な作曲家としては、ハイドンとモーツァルトが挙げられる。ハイドンは100曲以上の交響曲を作曲しており、モーツァルトは41番までの番号付きの交響曲に加えて、その他の番号が付与されていない交響曲も多数作曲している。ハイドンとモーツァルトの後期の交響曲は極めて有名で演奏される機会も多いが、「交響曲第20番」が演奏されることは珍しい。
なお、その他に、有名な大作曲家で「音楽の父」と呼ばれるヨハン・ゼバスティアン・バッハの息子のヨハン・クリストフ・フリードリヒ・バッハ(1732-1795)が、彼自身の最後の交響曲として「交響曲第20番変ロ長調」を作曲している。
また、ハイドンの弟のミヒャエル・ハイドンも40曲以上の交響曲を作曲している。
さらに、ロシアの作曲家のニコライ・ミャスコフスキー(1881-1950)は、27曲の交響曲を作曲している。最近再評価の動きもあるようだが、「交響曲第20番ホ長調」が演奏される機会は殆どない。
加えて、英国の作曲家ハヴァーガル・ブライアン(1876-1972)が30曲以上、米国の作曲家アラン・ホヴァネス(1911-2000)が60曲以上、の交響曲を作曲している。
協奏曲第20番
一方で、「協奏曲第20番」と言えば、モーツァルトが1785年に作曲した「ピアノ協奏曲第20番 ニ短調 K. 466 」ということになる。モーツァルトのピアノ協奏曲の中でも特に人気のある作品であり、とりわけベートーヴェンが大変気に入っていた作品として知られている。
モーツァルトは、ピアノ協奏曲を3つのピアノ協奏曲と27番までの番号が付与されているピアノ協奏曲の合計30曲、作曲している。
モーツァルト以外で、いわゆる単一楽器の協奏曲を20曲以上作曲している例は見当たらないものと思われる。
一方で、「協奏曲第20番」と言えば、モーツァルトが1785年に作曲した「ピアノ協奏曲第20番 ニ短調 K. 466 」ということになる。モーツァルトのピアノ協奏曲の中でも特に人気のある作品であり、とりわけベートーヴェンが大変気に入っていた作品として知られている。
モーツァルトは、ピアノ協奏曲を3つのピアノ協奏曲と27番までの番号が付与されているピアノ協奏曲の合計30曲、作曲している。
モーツァルト以外で、いわゆる単一楽器の協奏曲を20曲以上作曲している例は見当たらないものと思われる。
弦楽四重奏曲第20番
さらに、「弦楽四重奏曲第20番」と言えば、これもまた普通は、モーツァルトが1786年に作曲した「弦楽四重奏曲第20番 ニ長調 K. 499」ということになる。モーツァルトと親しい仲にあった作曲家で出版業者のフランツ・アントン・ホフマイスター(1754-1812)のために作曲されたといわれているため、『ホフマイスター』(Hoffmeister)の愛称で知られている。
弦楽四重奏曲については、ハイドンも80曲以上作曲しているが、こちらの第20番が演奏される機会は少ない。
ドイツの作曲家シュポーアは36曲の弦楽四重奏曲を作曲しているが、その中で「第33番ト長調」が第2楽章のアダージョの美しさが特に名高い傑作とされている。
なお、シューベルトやベートーヴェンも弦楽四重奏曲を多数作曲しているが、シューベルトは第15番、ベートーヴェンは第16番までとなっている。
その他に弦楽四重奏曲を多数作曲した有名な作曲家でも、ショスタコーヴィチは第15番まで、ドヴォルザークも第14番までとなっている。
さらに、「弦楽四重奏曲第20番」と言えば、これもまた普通は、モーツァルトが1786年に作曲した「弦楽四重奏曲第20番 ニ長調 K. 499」ということになる。モーツァルトと親しい仲にあった作曲家で出版業者のフランツ・アントン・ホフマイスター(1754-1812)のために作曲されたといわれているため、『ホフマイスター』(Hoffmeister)の愛称で知られている。
弦楽四重奏曲については、ハイドンも80曲以上作曲しているが、こちらの第20番が演奏される機会は少ない。
ドイツの作曲家シュポーアは36曲の弦楽四重奏曲を作曲しているが、その中で「第33番ト長調」が第2楽章のアダージョの美しさが特に名高い傑作とされている。
なお、シューベルトやベートーヴェンも弦楽四重奏曲を多数作曲しているが、シューベルトは第15番、ベートーヴェンは第16番までとなっている。
その他に弦楽四重奏曲を多数作曲した有名な作曲家でも、ショスタコーヴィチは第15番まで、ドヴォルザークも第14番までとなっている。
数学における数字としての「20」
「20」が、数学の場面で現れてくる例としては、以下の通りである。
・正二十面体(20の側面を持つ正多面体)
・正十二面体(20の頂点を有する)
・サッカーボールの一般的な形は、切頂二十面体6
・大二十面体と呼ばれるものは、4種類の星型正多面体(全ての面が同一の正多角形で構成される星型の立体)の1つ、正二十面体には、(正二十面体自身を除いて)57個目の星型がある。
6 研究員の眼「サッカーボールは球形なのか-馴染み深い白黒のサッカーボールは、切頂二十面体と呼ばれるものがベースだってこと知っていましたか-」(2018.6.11)を参照いただきたい。
・正二十面体(20の側面を持つ正多面体)
・正十二面体(20の頂点を有する)
・サッカーボールの一般的な形は、切頂二十面体6
・大二十面体と呼ばれるものは、4種類の星型正多面体(全ての面が同一の正多角形で構成される星型の立体)の1つ、正二十面体には、(正二十面体自身を除いて)57個目の星型がある。
6 研究員の眼「サッカーボールは球形なのか-馴染み深い白黒のサッカーボールは、切頂二十面体と呼ばれるものがベースだってこと知っていましたか-」(2018.6.11)を参照いただきたい。
その他
その他に、数字の「20」や「二十」が現れるケースとして、例えば以下のものが挙げられる。
・20という数字は、「二十」、「弐拾」、「貳拾」、「卄」、「廾」、「廿」というように、多くの漢字で表現される。「廿」は「十」を2個組み合わせた合字であり、広島県にある廿日市(はつかいち)市やカレンダーの廿日(はつか)等で使用されている。また、「廿」の俗音「ネㇺ」が「念」の音に通じることから、「廿」の代用字として、日付の表記において「念」の字が用いられる。
・怪人二十面相:江戸川乱歩の創作した架空の大怪盗である。「二十面相」という名前は、そのモデルとなった米国の作家トーマス・ハンシューの『四十面相のクリーク』をまねたものとされている。
・20という数字は、「二十」、「弐拾」、「貳拾」、「卄」、「廾」、「廿」というように、多くの漢字で表現される。「廿」は「十」を2個組み合わせた合字であり、広島県にある廿日市(はつかいち)市やカレンダーの廿日(はつか)等で使用されている。また、「廿」の俗音「ネㇺ」が「念」の音に通じることから、「廿」の代用字として、日付の表記において「念」の字が用いられる。
・怪人二十面相:江戸川乱歩の創作した架空の大怪盗である。「二十面相」という名前は、そのモデルとなった米国の作家トーマス・ハンシューの『四十面相のクリーク』をまねたものとされている。
最後に
今回は数字の「20」について、それが現れてくる例やその理由等について、報告してきた。
基本的には、二十進法との関係で現れてくる数字のイメージが強いものと思われるが、個人的な趣味で、特別な意味合いもない(?)にもかかわらず、クラシック音楽における「20」という数字というトピックを取り上げてしまった。
いずれにしても、「20」という数字も、各種の意味合いを有していることで、興味深い愛すべき数字だと感じていただければと思っている。
基本的には、二十進法との関係で現れてくる数字のイメージが強いものと思われるが、個人的な趣味で、特別な意味合いもない(?)にもかかわらず、クラシック音楽における「20」という数字というトピックを取り上げてしまった。
いずれにしても、「20」という数字も、各種の意味合いを有していることで、興味深い愛すべき数字だと感じていただければと思っている。
(2023年05月19日「研究員の眼」)
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