- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 経済 >
- 経済予測・経済見通し >
- 米国経済の見通し-来年にかけてリセッション回避を予想も、見通しは非常に不透明
米国経済の見通し-来年にかけてリセッション回避を予想も、見通しは非常に不透明
経済研究部 主任研究員 窪谷 浩
このレポートの関連カテゴリ
- 米国の22年1-3月期の実質GDP成長率(前期比年率)は▲1.5%(前期:+6.9%)と20年4-6月期以来のマイナス成長。もっとも、外需、在庫の成長押し下げを除けば堅調な景気回復は持続。年初からのオミクロン株の感染拡大の影響も限定的。
- ロシアによるウクライナ侵攻はエネルギーや商品価格上昇からインフレを押し上げ、金融引き締めを加速させるとみられるものの、足元で直接的な実体経済への影響は限定的。
- 米国経済見通しは中国でのロックダウンを含めた新型コロナの動向に加え、ウクライナ情勢もあって非常に不透明。当研究所は見通し前提として新型コロナに伴う経済活動への影響を限定的としたほか、ウクライナ侵攻により、エネルギー価格などは高止まるものの、米地政学リスクの高まりは限定的とした。その上で、政策金利の大幅な引き上げは労働需要を低下させ、求人数は減少するものの、失業率の大幅な上昇は回避できよう。また、堅調な個人消費が持続することなどから成長率(前年比)は22年が+2.4%、23年が+2.0%と23年にかけてリセッションは回避できると予想。
- 金融政策は22年6月と7月に0.5%の利上げを実施した後、22年内は毎会合で0.25%の利上げを予想。23年は年央にかけて2回の0.25%の利上げを実施しよう。バランスシートは当面毎月950億ドルの減少ペースを維持すると予想。
- 上記見通しに対するリスクは、新型コロナ、ウクライナ情勢に伴うインフレ高進、米国内政治が挙げられる。いずれも景気下振れ要因となろう。
1.経済概況・見通し
(経済概況)1‐3月期の成長率は20年4-6月期以来のマイナス成長
(経済見通し)成長率は22年が前年比+2.4%、23年は+2.0%を予想
2.実体経済の動向
(労働市場、個人消費)労働市場の堅調な回復が持続、堅調な個人消費を予想
(設備投資)需要低下や金利上昇から設備投資の伸びは鈍化
(住宅投資)住宅ローン金利の上昇から住宅需要は低下
(政府支出、債務残高)22年は政府支出が成長を押し下げる見通し
(貿易)22年4-6月期の外需の成長率寄与度はプラス転換へ
3.物価・金融政策・長期金利の動向
(物価)消費者物価(前年同月比)はピークアウトの可能性も低下は緩やか
(金融政策)22年末の政策金利は2.75%、23年末が3.25%を予想
(長期金利)22年末3.1%、23年末3.3%を予想
このレポートの関連カテゴリ

03-3512-1824
ソーシャルメディア
新着記事
-
2022年08月19日
JAPAN’s Economic Outlook for Fiscal Years 2022 and 2023 (August 2022) -
2022年08月19日
英国におけるソルベンシーIIのレビューを巡る動向(その4)-英国政府による協議文書と業界等の反応- -
2022年08月19日
消費者物価(全国22年7月)-上昇品目の割合は7割を超える -
2022年08月17日
円安トレンドは終了したか?それとも今後再開するか?~マーケット・カルテ9月号 -
2022年08月17日
不妊治療を支える国の施策とは?-中小企業への助成金や、不妊治療と仕事の両立支援を後押しする認定制度も開始-
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2022年08月19日
News Release
-
2022年08月18日
News Release
-
2022年08月17日
News Release
【米国経済の見通し-来年にかけてリセッション回避を予想も、見通しは非常に不透明】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
米国経済の見通し-来年にかけてリセッション回避を予想も、見通しは非常に不透明のレポート Topへ