2020年11月25日

人生100年時代のライフデザイン(青写真)の描き方とは?

生活研究部 主任研究員・ジェロントロジー推進室兼任   前田 展弘

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Q1.将来(高齢期)の生活について考えても漠然としています。何をどう考えていけばよいか、何か参考になることを教えてください。

後半人生ライフデザインのフレームワーク(考え方)
人生100年を“より良く”生きていく上では、健康のこと、お金のこと、社会とのつながりのことなど様々なことを考えなければなりません。しかし、人生設計の方法については、特にルールがあるわけでもないので、確かにいざ考えようにも何をどこから考えれば良いか、戸惑われる人も少なくないでしょう。基本的には、自らが希望する高齢期の生活像(何歳のときはこのような生活をしたい)を考えて、その実現に向けて行うべきことを時系列に整理していけば描けていけるはずですが、その作業は意外と難しいところです。では、どのように将来を描けばよいのか、一つの考え方をご紹介します。

まず生活要素を整理してみます。多様な要素があるわけですが、それらを整理していくと、大きくは生活を支える「基盤」と、その基盤の上での日々の「活動」、さらに生活の充実を高める要素(「楽しみ」等)に分けられます。それらを一覧としてイメージしたのが図表1になります。考えるべき優先順位も大事で、図表1では上から下に優先順位は下がるように付置しています。具体的には、(1)家族(親)との関係をどうするか、介護が必要なときにどうするか、いつまでにしっかり親孝行するか(できるか)、(2)自分の体力が低下したときの暮らし方、(3)友人との関係をどうするか、どのようなつきあい方(楽しみ方)をしていくか、(4)経済基盤をどう維持していくか、(5)どこで暮らすか、住み替えるか、(6)日々、どのような活動に取組むか、(7)日々、どのように楽しんでいくか、を考えます。これらを、自分として、また家族とも相談しながら考えていくことが大事です。その答え(考え)を時系列に組み合わせていくことで、後半人生の一つのモデル(青写真)を描けていけるはずです。
図表1:後半人生のライフデザイン検討イメージ
重要なのは「生き方ニーズ」を考えること
以上のようなライフデザインのフレームワークに沿って考えていただくなかで、一つ意識して欲しいことがあります。それは、人生モデルの全体に影響を及ぼすことにもなる“生き方のニーズ”を考えていただきたいということです。人生100年時代は多くのチャレンジが可能です。何歳からでも、新たな自分を見つけ、新たな生活を創り出すことは可能です。だからこそ将来を展望するにあたって、“こういう生活をしたい”という希望を考えることが大切です。

そこで、あくまで例示にすぎませんが、「高齢期に望む○○生活(=生き方ニーズ)」を考えてみました。№1の平穏安定生活を「基本」としながら、№2~28までは、その内容を踏まえて「活躍の仕方」、「暮らし方」、「つながり方」、「楽しみ方」の4次元に分けて示しています。自分が望む○○生活を実現していくこと、このことを考えて計画していけば、後半人生がより楽しみに思えてこないでしょうか。
<後半人生の生き方ニーズ・高齢期に望む○○生活(例)>
 

<基本>
【№1】 理想のワークライフバランス生活・平穏安定な小さな喜びの積み重ね生活“平穏安定生活” 

<活躍・就労>
【№2】 地域社会に貢献したい(総合的)“地域貢献生活”
【№3】 仲間と新たに地域活動を展開したい“非営利・ボランティア生活”
【№4】 生涯現役(ビジネス)で活躍し続けたい“生涯現役生活”
【№5】 仲間と起業したい(ソーシャルビジネス等)“独立・開業生活”
【№6】 独りで事業を立ち上げたい“SOHO展開生活”
【№7】 趣味を高齢期の仕事につなげたい“趣味を実益化生活”

<暮らし方>
【№8】 早い段階から共同生活をしたい“共同生活”
【№9】 自然の中で暮したい“自然回帰生活”
【№10】 就農生活を送りたい“定年帰農生活”
【№11】 自給自足生活を実現したい“自給自足生活”
【№12】 いろいろな地域(海外含め)での暮らしを楽しみたい“転々異文化味わい生活”
【№13】 海外で活躍したい“海外展開生活”

<つながり方>
【№14】 夫婦(家族)での楽しみを追求し続けたい“夫婦・家族円満生活” 
【№15】 配偶者との死別後も再婚したい“再婚生活”
【№16】 多世代交流を楽しみ続けたい“多世代交流生活”
【№17】 異性との交流を楽しみ続けたい“異性交流生活”
【№18】 共通の趣味の仲間と過ごしたい“選択縁生活”
【№19】 SNSで常に新たなつながり・刺激を楽しみたい“SNS中心生活”

<楽しみ方>
【№20】 生涯学習に励みたい。資格をとりたい、博士号をとりたい“生涯学習生活” 
【№21】 次世代への宣教者・継承者(教師・講師)になりたい“経験伝承生活”
【№22】 次世代の人生設計をサポートしたい“シニアキャリアカウンセラー生活”
【№23】 リタイア後はアートに生きる“アート生活”
【№24】 リタイア後は音楽に没頭する“音楽生活”
【№25】 世界一周を実現したい“世界一周生活”
【№26】 全国のすべての温泉に入りたい“温泉制覇生活”
【№27】 日本の名山を制覇する“登山満喫生活”
【№28】 最終的には出家したい(森羅万象の境地に)“出家生活”


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https://www.nli-research.co.jp/report_category/tag_category_id=15?site=nli
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生活研究部   主任研究員・ジェロントロジー推進室兼任

前田 展弘 (まえだ のぶひろ)

研究・専門分野
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)、超高齢社会・市場、QOL(Quality of Life)、ライフデザイン

(2020年11月25日「ジェロントロジーレポート」)

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