- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 経済 >
- 米国経済 >
- 米個人所得・消費支出(25年3月)-個人消費(前月比)が上振れする一方、PCE価格指数(前月比)は総合、コアともに横這い
2025年05月01日
米個人所得・消費支出(25年3月)-個人消費(前月比)が上振れする一方、PCE価格指数(前月比)は総合、コアともに横這い
03-3512-1824
このレポートの関連カテゴリ
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
1.結果の概要:個人所得、個人消費は市場予想を上回る
4月30日、米商務省の経済分析局(BEA)は3月の個人所得・消費支出統計を公表した。個人所得(名目値)は前月比+0.5%(前月改定値:+0.7%)と+0.8%から小幅下方修正された前月を下回った一方、市場予想(Bloomberg集計の中央値、以下同様)の+0.4%を上回った(図表1)。個人消費支出は前月比+0.7%(前月改定値:+0.5%)と+0.4%から小幅上方修正された前月、市場予想の+0.6%も上回った。価格変動の影響を除いた実質個人消費支出(前月比)は+0.7%(前月:+0.1%)と前月、市場予想の+0.5%を上回った(図表5)。貯蓄率1は3.9%(前月:4.1%)と前月から▲0.2%ポイント低下した。
価格指数は、総合指数が前月比横這い(前月改定値:+0.4%)と+0.3%から小幅上方修正された前月を下回った一方、市場予想(横這い)に一致した。変動の大きい食料品・エネルギーを除いたコア指数は前月比横這い(前月改定値:+0.5%)とこちらは+0.4%から小幅上方修正された前月、市場予想(+0.1%)を下回った(図表6)。前年同月比は総合指数が+2.3%(前月改定値:+2.7%)と+2.5%から上方修正された前月を下回った一方、市場予想(+2.2%)は上回った。コア指数は+2.6%(前月改定値:+3.0%)と+2.8%から上方修正された前月を下回った一方、市場予想(+2.6%)に一致した(図表7)。
1 可処分所得に対する貯蓄(可処分所得-個人支出)の比率。
価格指数は、総合指数が前月比横這い(前月改定値:+0.4%)と+0.3%から小幅上方修正された前月を下回った一方、市場予想(横這い)に一致した。変動の大きい食料品・エネルギーを除いたコア指数は前月比横這い(前月改定値:+0.5%)とこちらは+0.4%から小幅上方修正された前月、市場予想(+0.1%)を下回った(図表6)。前年同月比は総合指数が+2.3%(前月改定値:+2.7%)と+2.5%から上方修正された前月を下回った一方、市場予想(+2.2%)は上回った。コア指数は+2.6%(前月改定値:+3.0%)と+2.8%から上方修正された前月を下回った一方、市場予想(+2.6%)に一致した(図表7)。
1 可処分所得に対する貯蓄(可処分所得-個人支出)の比率。
2.結果の評価:個人消費が上振れる一方、インフレ圧力は緩和
個人消費(前月比)は1月に▲横這いとなった後、2月が+0.5%に小幅上方修正されたほか、3月が+0.7%となり、2月以降は堅調な伸びとなった(図表1)。後述するように3月の個人消費の伸びは自動車関連の消費が牽引しており、トランプ政権の自動車関税の引上げ前に駆け込み需要が発生した可能性が示唆される。個人所得(前月比)は賃金・給与が堅調なこともあって、底堅い伸びが続いている。また、3月はインフレが落ち着いたため、実質可処分所得は+0.5%と24年1月以来に高い伸びとなっており、個人消費の下支え要因となっている。
一方、FRBが物価指標としているPCE価格指数は総合、コアともに前月比が横這いとなったほか、前年同月比が前月から低下しており、3月はインフレ圧力が緩和したことを示した。
もっとも、4月以降はトランプ政権によって相次いで関税が賦課されているため、今後のPCE価格指数は上昇に転じる可能性が高い。
3.所得動向:賃金・給与の堅調な伸びが持続、実質可処分所得は24年1月以来の伸び
3月の個人所得(前月比)は自営業者所得が+1.8%(前月:+0.3%)と前月から大幅に伸びが加速したほか、賃金・給与が+0.5%(前月:+0.4%)と堅調な伸びが持続していることを確認した(図表2)。また、利息配当収入が+0.4%(前月:+0.3%)とこちらも小幅ながら前月から伸びが加速した。一方、前月に特殊要因で大幅な伸びとなった移転所得は▲0.3%(前月:2.1%)と前月の反動もあってマイナスに転じた。
個人所得から税負担などを除いた可処分所得(前月比)は、3月の名目が+0.5%(前月:+0.8%)と前月から伸びが鈍化した(図表3)。価格変動の影響を除いた実質ベース(前月比)は+0.5%(前月:+0.4%)と前月から小幅ながら伸びが加速し、24年1月以来の水準となった。
個人所得から税負担などを除いた可処分所得(前月比)は、3月の名目が+0.5%(前月:+0.8%)と前月から伸びが鈍化した(図表3)。価格変動の影響を除いた実質ベース(前月比)は+0.5%(前月:+0.4%)と前月から小幅ながら伸びが加速し、24年1月以来の水準となった。
4.消費動向:自動車・自動車部品が大幅に増加
3月の名目個人消費(前月比)は、財消費が+0.9%(前月:+0.7%)、サービス消費が+0.6%(前月:+0.5%)といずれも前月から伸びが加速した(図表4)。
財消費は、耐久財が+3.2%(前月:+0.9%)と前月から大幅に伸びが加速した一方、非耐久財が▲0.4%(前月:+0.5%)と前月からマイナスに転じた。
耐久財では、家具・家電が+0.8%(前月:+0.9%)と前月から小幅に伸びが鈍化した一方、娯楽財・スポーツカーが+1.3%(前月:+1.3%)と前月並みの伸びを維持した。これに対して、自動車・自動車部品が+7.7%(前月:+0.7%)と前月から伸びが大幅に加速して耐久財消費全体を押し上げた。自動車・自動車部品の大幅な増加はトランプ政権による関税の影響で自動車価格が大幅に上昇する前の駆け込み需要が発生した可能性が示唆される。
非耐久財では衣料・靴が+0.6%(前月:+0.6%)と前月なみの伸びを維持した。一方、食料・飲料が+0.3%(前月:+0.5%)と前月から伸びが鈍化したほか、ガソリン・エネルギーが▲6.7%(前月:▲2.0%)と前月からマイナス幅が拡大して非耐久財消費全体を押し下げた。
サービス消費は、金融サービスが+0.6%(前月:+2.2%)、医療サービスも+0.3%(前月:+0.9%)と前月から大幅に伸びが鈍化したほか、輸送サービスが▲0.1%(前月:+0.1%)と前月からマイナスに転じた。一方、娯楽サービスが+0.6%(前月:+0.6%)と前月並みの伸びを維持したほか、住宅・公共料金が+0.4%(前月:▲横這い)、外食・宿泊が+1.0%(前月:▲0.7%)と前月からプラスに転じてサービス消費を押し上げた。
財消費は、耐久財が+3.2%(前月:+0.9%)と前月から大幅に伸びが加速した一方、非耐久財が▲0.4%(前月:+0.5%)と前月からマイナスに転じた。
耐久財では、家具・家電が+0.8%(前月:+0.9%)と前月から小幅に伸びが鈍化した一方、娯楽財・スポーツカーが+1.3%(前月:+1.3%)と前月並みの伸びを維持した。これに対して、自動車・自動車部品が+7.7%(前月:+0.7%)と前月から伸びが大幅に加速して耐久財消費全体を押し上げた。自動車・自動車部品の大幅な増加はトランプ政権による関税の影響で自動車価格が大幅に上昇する前の駆け込み需要が発生した可能性が示唆される。
非耐久財では衣料・靴が+0.6%(前月:+0.6%)と前月なみの伸びを維持した。一方、食料・飲料が+0.3%(前月:+0.5%)と前月から伸びが鈍化したほか、ガソリン・エネルギーが▲6.7%(前月:▲2.0%)と前月からマイナス幅が拡大して非耐久財消費全体を押し下げた。
サービス消費は、金融サービスが+0.6%(前月:+2.2%)、医療サービスも+0.3%(前月:+0.9%)と前月から大幅に伸びが鈍化したほか、輸送サービスが▲0.1%(前月:+0.1%)と前月からマイナスに転じた。一方、娯楽サービスが+0.6%(前月:+0.6%)と前月並みの伸びを維持したほか、住宅・公共料金が+0.4%(前月:▲横這い)、外食・宿泊が+1.0%(前月:▲0.7%)と前月からプラスに転じてサービス消費を押し上げた。
(2025年05月01日「経済・金融フラッシュ」)
このレポートの関連カテゴリ
03-3512-1824
新着記事
-
2026年01月16日
つながらない権利と人的資本経営-勤務時間外連絡をめぐる境界管理の制度設計 -
2026年01月16日
「ナイトタイムエコノミー」×「公共性」-消費の交差点(12) -
2026年01月16日
GDP統計の基準改定で何が変わったのか-日本経済の姿を再点検する -
2026年01月15日
保険料の引上げをやめるために、既存受給者も含めて給付を抑制-2025年 年金改革の背景・意義・課題 (3) 現在の年金財政の基本的な仕組み -
2026年01月15日
企業物価指数2025年12月~国内企業物価の前年比上昇率は緩やかに鈍化へ~
お知らせ
-
2025年12月16日
News Release
令和7年度 住宅ストック維持・向上促進事業「良質住宅ストック形成のための市場環境整備促進事業」に関するシンポジウムの開催
-
2025年12月01日
News Release
-
2025年12月01日
News Release
【米個人所得・消費支出(25年3月)-個人消費(前月比)が上振れする一方、PCE価格指数(前月比)は総合、コアともに横這い】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
米個人所得・消費支出(25年3月)-個人消費(前月比)が上振れする一方、PCE価格指数(前月比)は総合、コアともに横這いのレポート Topへ












