- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 保険 >
- 保険会社経営 >
- 気候変動とアクチュアリー職業倫理-専門職は気候変動の不確実性にどう対処すべきか?
気候変動とアクチュアリー職業倫理-専門職は気候変動の不確実性にどう対処すべきか?

保険研究部 主席研究員 兼 気候変動リサーチセンター チーフ気候変動アナリスト 兼 ヘルスケアリサーチセンター 主席研究員 篠原 拓也
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
気候変動問題を巡る動きが世界中で活発になっている。気候変動問題は、さまざまな業界や専門職にも影響を及ぼしている。保険業界や、保険数理の専門職であるアクチュアリーも、この問題への取り組みが求められている。イギリスのアクチュアリー会は、2024年1月に会員向けに「気候変動に関する倫理的・専門的ガイダンス」を公表して、職業倫理の面から気候変動問題への取り組み方を示している。本稿では、その内容を参考に、気候変動問題に専門職がどう対処すべきか、見ていくこととしたい。
■目次
1――はじめに
2――職業倫理とは
1|職業倫理は、専門職としてどうあるべきか、どのように行動すべきかを明文化したもの
2|職業倫理は、専門職団体によって行動規範等の形にまとめられ、公表されていることが多い
3|行動規範等に気候変動を組み入れたものはほとんどない
3――ガイダンスの内容
1|ガイダンスの目的は気候変動問題への理解を促すこと
2|気候変動は、人間の健康、死亡率に影響を及ぼす可能性がある
3|気候変動リスクの議論を通じて、国の政策立案に影響を及ぼす可能性もある
4|職業倫理規範として誠実さ、能力・配慮、公平性、法令遵守、見解表明、
コミュニケーションの項目がある
4――ケーススタディの試作
1|気候変動に懐疑的な見解を持っていたとしても、公平性の観点に留意して
バイアスに注意すべき
2|気候変動の影響を過小評価するリスクを認識して、見解表明すべき
3|プレッシャーによって公平性が損なわれないことを保証すべき
4|法令遵守のリスクについて見解を表明する必要性もある
5|必要なスキルを持っていない場合、業務遂行の免除を受ける必要も
5――おわりに (私見)
(2024年12月10日「基礎研レター」)
このレポートの関連カテゴリ

保険研究部 主席研究員 兼 気候変動リサーチセンター チーフ気候変動アナリスト 兼 ヘルスケアリサーチセンター 主席研究員
篠原 拓也 (しのはら たくや)
研究・専門分野
保険商品・計理、共済計理人・コンサルティング業務
03-3512-1823
- 【職歴】
1992年 日本生命保険相互会社入社
2014年 ニッセイ基礎研究所へ
【加入団体等】
・日本アクチュアリー会 正会員
篠原 拓也のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
---|---|---|---|
2025/02/10 | 欧州の自然災害リスクへの取り組み-気候変動による自然災害への対策は段階的アプローチで | 篠原 拓也 | 基礎研レター |
2025/02/06 | バレンタインジャンボ2025の検討-狙いは一攫千金? 超高額当せん? それともポートフォリオを作る? | 篠原 拓也 | 研究員の眼 |
2025/02/04 | 気候変動と食品ロス・廃棄物削減-消費者がすぐに貢献できる気候変動対策のポテンシャルは大きい | 篠原 拓也 | 基礎研レター |
2025/01/28 | 屋根裏部屋の電球の問題-デジタルの感性とアナログの感覚をうまく組み合わせる | 篠原 拓也 | 研究員の眼 |
公式SNSアカウント
新着レポートを随時お届け!日々の情報収集にぜひご活用ください。
新着記事
-
2025年02月13日
企業物価指数2025年1月~国内企業物価の前年比上昇率は2023年6月以来の4%超~ -
2025年02月13日
選挙におけるSNS偽情報対策-EUのDSAにおけるガイドライン -
2025年02月13日
2025年の消費動向-節約一服、コスパ消費から推し活・こだわり消費の広がり -
2025年02月13日
日本の高齢社会対策の行方~高齢社会対策大綱の中身とは -
2025年02月13日
女性管理職転職市場の活発化~「働きやすさ」を求めて流動化し始めたハイキャリア女性たち~
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2024年11月27日
News Release
-
2024年07月01日
News Release
-
2024年04月02日
News Release
【気候変動とアクチュアリー職業倫理-専門職は気候変動の不確実性にどう対処すべきか?】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
気候変動とアクチュアリー職業倫理-専門職は気候変動の不確実性にどう対処すべきか?のレポート Topへ