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米国では、生保加入には「人によるコンサル」が不可欠だと考えられている-ニーズは高いが、実績はわずかなインターネット加入-インターネットを経由したダイレクト募集からは撤退の動き-

保険研究部 上席研究員 兼 気候変動リサーチセンター 気候変動調査部長 有村 寛
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1――なかなか普及しないインターネットでの生保加入(米国)
また、デジタルを通じた生保直接販売は、成功しておらず、ここ数年で、多くの新興インシュアテックや保険会社が、デジタルを通じた生保直接販売から撤退している、という5 。
2023年4月17日のウォールストリートジャーナル「Life Insurance Is Profitable Again, but Too Late for Many Insurers」においても、「彼ら(=代理店)はキッチンで主婦たちと親しく話ができるため、消費者が信頼して保険を買うようになるのだ。(生命)保険という商品は、人から勧められなければ買わないものだ。」6とされており、米国では、生保は「対人」にて販売されることが広く認知されていることを示していると考えられる。
4 LIMRA 「2024 Insurance Barometer Study Report 2: Reaching New Life Insurance Buyers 」。
5 LIMRA 「2024 Insurance Barometer Study Report 2: Reaching New Life Insurance Buyers 」。
6 日本語訳は、保険毎日新聞「海外トピックス ⽶国⾦利引上げで好機到来 ⽣命保険ビジネスはどうなるか 個⼈向け市場では相互保険会社が伸⻑」(2023年5月8日)より。( )内は、補足として筆者にて記入。
2――日本における状況
では、デジタル化は、生保加入にとってプラスにならないかといえば、筆者はそうではないと考えている。詳細については、また近日中に別レポートにて紹介したいと考えているが、消費者にとって、「インターネットによる情報収集」の重要度は高まっており、デジタルを通じた顧客接点は、一層拡大していくであろう中、各社のデジタル化戦略は会社の将来を左右すると考える。
世界最大の生保マーケットを抱える米国での動きについては、引き続き、注視してまいりたい。
(2024年11月29日「保険・年金フォーカス」)
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03-3512-1822
- 【職歴】
1989年 日本生命入社
1990年 ニッセイ基礎研究所 総合研究部
1995年以降、日本生命にて商品開発部、法人営業企画部(商品開発担当)、米国日本生命(出向)、企業保険数理室、ジャパン・アフィニティ・マーケティング(出向)、企業年金G等を経て、2021年 ニッセイ基礎研究所へ、2023年7月より現職
2023年~ 大阪経済大学経済学部非常勤講師
有村 寛のレポート
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