2024年09月17日

どうなる?中国の不動産市場~三中全会の改革要点からみる不動産市場回復策のねらい~

社会研究部 研究員 胡 笳

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■要旨

2024年7月18日に開催された中国共産党第二十回中央委員会第三次全体会議(三中全会)では、今後5年間(2029年まで)の中長期の主要な改革措置を示す、「改革をいっそう全面的に進化させて、中国式現代化を推進することに関する中共中央の決定」1(以下「決定」)が公表された。この「決定」には、158字だけの記述ではあるが、不動産改革の方向性を示すものとして、中央政府が不動産市場整備や市場の再生に向けて本格的に取り組むべき重点的な取組事項が提示された。本稿では、三中全会における不動産に関する改革の方向性に基づき、中国不動産市場回復策のねらいを解説する。
 
1 中華人民共和国中央人民政府(2024)「中共中央关于一步全面深化改革中国式代化的决
 https://www.gov.cn/zhengce/202407/content_6963770.htm


■目次

1――不動産市場の停滞と「断供保房」にみる懸念
2――三中全会における不動産に関する改革の要点
  1|賃貸住宅と持ち家の市場整備
  2|保障性住宅の拡充
  3|住み替えの支援
  4|購入規制の緩和
  5|不動産開発融資と前売り制度の改革
  6|房地産税(不動産保有税)の整備
3――おわりに

(2024年09月17日「基礎研レター」)

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社会研究部   研究員

胡 笳 (こ か)

研究・専門分野
中国REIT、中国不動産全般

経歴
  • 【職歴】
     2018年 早稲田大学 アジア太平洋研究科 博士(学術)
     2018年 ニッセイ基礎研究所 入社
    【資格】
     環境プランナー、国際環境リーダー

    【加入団体等】
     日本NPO学会、Nonprofit Management & Leadership(米)

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