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- NISAからの買付増加か?~2024年7月の投信動向~
コラム
2024年08月09日
インデックス型の外国株式ファンドで3カ月連続の流入増加
つみたて投資枠からの買付増加が寄与か
このように5月から一般販売されているインデックス型の外国株式ファンドで流入増加が続いており、NISAからの買付が徐々に増えてきているようだ。
主要な証券会社10社(大手5社・ネット5社)のNISA口座からの買付額をみると、成長投資枠からの買付は年初から減少しているが、投信(緑棒)に限ると5月に底をうち6月は増加に転じている【図表3】。さらに、つみたて投資枠からの投信の買付(黄緑棒)は増加基調である。特に4月までは2,700億円程度であったが、5月3,000億円、6月3,100億円と増加が顕著であった。5月以降は投信の買付がつみたて投資枠からの方が成長投資枠からよりも多くなっており、つみたて投資枠の買付増加がインデックス型の外国株式の買付を底上げしたと推察される。
主要な証券会社10社(大手5社・ネット5社)のNISA口座からの買付額をみると、成長投資枠からの買付は年初から減少しているが、投信(緑棒)に限ると5月に底をうち6月は増加に転じている【図表3】。さらに、つみたて投資枠からの投信の買付(黄緑棒)は増加基調である。特に4月までは2,700億円程度であったが、5月3,000億円、6月3,100億円と増加が顕著であった。5月以降は投信の買付がつみたて投資枠からの方が成長投資枠からよりも多くなっており、つみたて投資枠の買付増加がインデックス型の外国株式の買付を底上げしたと推察される。
2024年に入ってから3月までだけでも約200万もNISAの口座は増えている。2024年に新たに開設された口座からも徐々に買付が行われるようになってきたため、つみたて投資枠からの買付が増加している可能性がありそうである。つまり、インデックス型の外国株式ファンドの資金流入が拡大基調なのは、NISA口座から実際に買付を行っている人が増えている表れかもしれない。
これまで一般NISAの5割以上、つみたてNISAでも3割弱の口座で買付が行われず未稼働の状態であり、2023年に至っては未稼働口座が制度全体で900万以上もあった。2024年に入って新NISAになっても未稼働口座が多いまま、もしくは口座数の増加に伴ってさらに増えることが懸念されていた。あくまでも詳細の情報を待つ必要はあるが、明るい兆候が出ているといえそうである。
これまで一般NISAの5割以上、つみたてNISAでも3割弱の口座で買付が行われず未稼働の状態であり、2023年に至っては未稼働口座が制度全体で900万以上もあった。2024年に入って新NISAになっても未稼働口座が多いまま、もしくは口座数の増加に伴ってさらに増えることが懸念されていた。あくまでも詳細の情報を待つ必要はあるが、明るい兆候が出ているといえそうである。
これからの外国株式ファンドの販売動向に注目
また、7月は一般販売されているアクティブ型の外国株式投信にも5,600億円と6月とほぼ同規模の資金流入があり堅調だった。一般販売されているアクティブ型の中では、インド株式ファンドが1,600億円の資金流入と6月の2,200億円から鈍化した。その一方で米国株式ファンドが「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信」の2本(【図表4】赤太字)を中心に2,600億円の流入と6月の2,100億円から増加した。
このように外国株式ファンドはタイプによらず2024年に入ってから販売が好調な状況が続いているが、その要因として新NISAだけでなく、良好な市場環境が続いていたことも考えられる。米国株式を中心に世界的に株式が上昇し、しかも為替市場で円安も進んだため外国株式ファンドは基準価額が大きく上昇するものがほとんどであった。しかし、7月中旬から世界的に株価は下落し、さらに円高が進行するなど厳しい状況に一変している。今後、市場環境の影響が外国株式ファンドの販売にどのようにでてくるのか、販売動向が注目される。
このように外国株式ファンドはタイプによらず2024年に入ってから販売が好調な状況が続いているが、その要因として新NISAだけでなく、良好な市場環境が続いていたことも考えられる。米国株式を中心に世界的に株式が上昇し、しかも為替市場で円安も進んだため外国株式ファンドは基準価額が大きく上昇するものがほとんどであった。しかし、7月中旬から世界的に株価は下落し、さらに円高が進行するなど厳しい状況に一変している。今後、市場環境の影響が外国株式ファンドの販売にどのようにでてくるのか、販売動向が注目される。
ファンド全体でみても過去最大の流入
7月は外国株式ファンド以外にも国内株式ファンド、バランス型ファンドにもそれぞれ1,900億円と1,600億円の資金流入があった。それもあってファンド全体でみると1兆9,200億円の資金流入と6月の1兆5,300億円から3,800億円増え、2007年3月の1兆8,900億円を超え過去最大となった。
なお、2007年3月は外国株式ファンドに加えてバランス型ファンドも大人気でそれぞれ7,000億円以上の資金流入があった。その他にも外国債券ファンドに2,000億円、外国REITファンドに1,700億円の資金流入があり、外国資産を中心に様々な資産のファンドが売れていた。
なお、2007年3月は外国株式ファンドに加えてバランス型ファンドも大人気でそれぞれ7,000億円以上の資金流入があった。その他にも外国債券ファンドに2,000億円、外国REITファンドに1,700億円の資金流入があり、外国資産を中心に様々な資産のファンドが売れていた。
(ご注意)当資料のデータは信頼ある情報源から入手、加工したものですが、その正確性と完全性を保証するものではありません。当資料の内容について、将来見解を変更することもあります。当資料は情報提供が目的であり、投資信託の勧誘するものではありません。
(2024年08月09日「研究員の眼」)
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経歴
- 【職歴】
2008年 大和総研入社
2009年 大和証券キャピタル・マーケッツ(現大和証券)
2012年 イボットソン・アソシエイツ・ジャパン
2014年 ニッセイ基礎研究所 金融研究部
2022年7月より現職
【加入団体等】
・日本証券アナリスト協会検定会員
・投資信託協会「すべての人に世界の成長を届ける研究会」 客員研究員(2020・2021年度)
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