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宿泊旅行統計調査2024年4月~中国人宿泊者数が緩やかに回復。先行きも回復を続ける公算が大きい~

経済研究部 安田 拓斗
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1.日本人延べ宿泊者数(2019年比)が7ヵ月ぶりにマイナス
2024年4月の日本人延べ宿泊者数は3,781万人泊(3月:4,213万人泊)となり、前年同月比は5.0%(3月:▲2.3%)と2ヵ月ぶりにプラスとなった。2019年同月比は▲4.1%(3月:同1.2%)とコロナ禍前の水準を8ヵ月ぶりに下回った。日本人延べ宿泊者数は物価高の悪影響を受けて停滞している。
2024年4月の外国人延べ宿泊者数は1,315万人泊(3月:1,298万人泊)となり、2019年同月比は16.5%(3月:同36.4%)と、伸びは前月から鈍化した。
2.日本人延べ宿泊者数の先行きは横ばい圏内で推移する公算大
なお、被害が大きかった富山県、福井県、新潟県、石川県を対象として3月から実施されている北陸応援割3は、富山県と福井県では4/26をもって終了している。新潟県、石川県では第二弾としてゴールデンウイーク以降も実施されている。
北陸応援割によって被災地への旅行需要が喚起されたが、日本全体を押し上げている様子は見ることができない。物価高による実質所得の低下やホテル代の高騰などによって日本人の旅行需要は停滞している。先行きも、横ばい圏内で推移する公算が大きい。
1 2024年1-4月調査においては、令和6年能登半島地震の影響により、石川県七尾市、輪島市、珠洲市、羽咋市、志賀町、宝達志水町、中能登町、穴水及び能登町を調査対象から除いているが、影響は軽微と考えられる
2 2次避難者数は4月26日時点で2,114人、累計10,647人
3 旅行代金の最大50%が割引。上限額は宿泊数や宿泊県数によって上限金額が変わる
3.中国人延べ宿泊者数は緩やかに回復

中国人宿泊者数の回復には時間がかかっているが、緩やかに回復してきている。先行きも中国人宿泊者数は緩やかに回復を続ける公算が大きい。コロナ禍前に比べて為替レートが円安の水準にあることが追い風となって、外国人延べ宿泊者数は増加を続けるだろう。
(お願い)本誌記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありません。また、本誌は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。
(2024年06月03日「経済・金融フラッシュ」)
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