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韓国の出生率が0.72で、8年連続過去最低を更新-若者の意識を的確に把握し有効な対策の実施を
基礎研REPORT(冊子版)5月号[vol.326]

生活研究部 上席研究員・ヘルスケアリサーチセンター・ジェロントロジー推進室兼任 金 明中
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1―韓国の出生率が8年連続過去最低を更新
また、その内訳をみると、ソウル市を含む大都市の出生率低下が続いている。韓国の4大都市の出生率はソウル市が0.55、釡山市が0.66、仁川市が0.69、大邱市が0.70で下位1位から4位を占めた。2022年と比べて出生率が上昇したのは忠清北道のみで、2022年には出生率が1を超えた世宗市の出生率もついに1を下回ることになった。
2―首都圏に人口や就業者が集中し、若者の意識が変化
行政安全部が発表した調査結果によると、2023年12月現在、首都圏の住民登録人口は2,601万人で、全体の50.7%にのぼることが分かった。また、同時点における首都圏の就業者数は1,448万人で全就業者の51.6%を占めた。良質の仕事を求めて首都圏に集まった若者は、激しい競争を生き残るために結婚と出産をあきらめた可能性が高いだろう。また、若者の意識も変わっている。ビッグデータの分析結果を見ると、以前は幸福に関連する言葉として、「愛する」、「会う」、「一緒にいる」という言葉が挙げられていたが、最近は、「食べる」、「美味しい」、「元気に過ごす」といった言葉が若者の幸福に影響を与えていることが分かった。また、結婚しても子どもを産もうとしない若者カップルが増えている。
3―若者の意識変化に注目を
(2024年05月09日「基礎研マンスリー」)

生活研究部 上席研究員・ヘルスケアリサーチセンター・ジェロントロジー推進室兼任
金 明中 (きむ みょんじゅん)
研究・専門分野
高齢者雇用、不安定労働、働き方改革、貧困・格差、日韓社会政策比較、日韓経済比較、人的資源管理、基礎統計
03-3512-1825
- プロフィール
【職歴】
独立行政法人労働政策研究・研修機構アシスタント・フェロー、日本経済研究センター研究員を経て、2008年9月ニッセイ基礎研究所へ、2023年7月から現職
・2011年~ 日本女子大学非常勤講師
・2015年~ 日本女子大学現代女性キャリア研究所特任研究員
・2021年~ 横浜市立大学非常勤講師
・2021年~ 専修大学非常勤講師
・2021年~ 日本大学非常勤講師
・2022年~ 亜細亜大学都市創造学部特任准教授
・2022年~ 慶應義塾大学非常勤講師
・2024年~ 関東学院大学非常勤講師
・2019年 労働政策研究会議準備委員会準備委員
東アジア経済経営学会理事
・2021年 第36回韓日経済経営国際学術大会準備委員会準備委員
【加入団体等】
・日本経済学会
・日本労務学会
・社会政策学会
・日本労使関係研究協会
・東アジア経済経営学会
・現代韓国朝鮮学会
・韓国人事管理学会
・博士(慶應義塾大学、商学)
金 明中のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
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2025/04/15 | 韓国は少子化とどう闘うのか-自治体と企業の挑戦- | 金 明中 | 研究員の眼 |
2025/03/31 | 日本における在職老齢年金に関する考察-在職老齢年金制度の制度変化と今後のあり方- | 金 明中 | 基礎研レポート |
2025/03/28 | 韓国における最低賃金制度の変遷と最近の議論について | 金 明中 | 基礎研レポート |
2025/03/18 | グリーン車から考える日本の格差-より多くの人が快適さを享受できる社会へ- | 金 明中 | 研究員の眼 |
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