コラム
2024年05月07日

ドリームジャンボの期待2024-能登半島地震の被災地支援に向けて

保険研究部 主席研究員 兼 気候変動リサーチセンター チーフ気候変動アナリスト 兼 ヘルスケアリサーチセンター 主席研究員 篠原 拓也

このレポートの関連カテゴリ

文字サイズ

◆審議会では「ジャンボ・ミニとも100万円以上の当たりやすさを重視」

今回のドリームジャンボ宝くじに関しては、1月に、総務省の地方財政審議会が開催され、そこで発売許可について審議が行われた。その審議の様子が、同省のホームページ上で公開されている。
 
(議題) 今回の議題は、当せん金付証票法に基づき、令和6年度における当せん金付証票(宝くじ)の発売について許可するに際し、当せん金付証票法第4条第3項の規定に基づき、審議するものである。
 
(要旨) 標記の件について、説明を受け、審議の上、これを了承した。
 
そのなかで、賞金体系について、つぎのような質疑応答がなされた。
 
(質問)「ドリームジャンボの賞金体系はどのようにするのか」
 
(回答)「アンケート調査等を踏まえ、ジャンボ・ミニともに、最高当せん金を維持し、また、100万円以上の本数を増やして当たりやすさを重視。ミニは、1等の当たりやすさをPRするため、1等の本数を大幅に増加。」
 
つまり、ジャンボ・ミニともに、100万円以上の本数を増やし、特にミニは1等の本数を大幅に増加させるとの回答だ。運営サイドが、高額当せんの当たりやすさを高めようとしていることがわかる。
 
この回答内容を見ると、やはり、今回は100万円以上の高額当せんが狙い目と言えるだろう。

◆ 5億円の一攫千金か、5000万円の高額当せんか

以上のように、今回のドリームジャンボとドリームジャンボミニは、ともに、100万円以上の本数が増やされた。両者の違いは、1等の当せん確率にある。

なにがなんでも、「5億円の一攫千金を狙いたい」ということであれば、ドリームジャンボがおすすめとなる。1等が当たる確率は1000万枚に1本で、昨年の年末ジャンボの場合(2000万枚に1本)と比べて2倍に設定されている。

一方、「5000万円の超高額当せんを目指す」ということであれば、ドリームジャンボミニを買うのが理にかなっていると言えるだろう。

宝くじの醍醐味である一攫千金を狙って、ドリームジャンボを買うか。それとも、超高額当せんを目指して、ドリームジャンボミニを買うか。どちらも買うとしたら、それぞれの枚数は何枚ずつにするか──。

今年のドリームジャンボ宝くじは、5月8日から6月7日まで発売され、抽せん日は6月20日とされている。発売期間は、1ヵ月ある。

くじを買ったあとは、抽せん日まで、「もし5億円が当たったら…」、「□□万円の当せん金を手に入れたら…」などと夢想して、ドキドキ感やワクワク感を存分に味わう。そうすることで、五月病が吹き飛んでしまえばしめたものだ。

さらに、今回の宝くじは、収益金の一部が能登半島地震の被災地支援に役立てられる。すなわち、くじを購入することで、被災地の再生に貢献できる。復旧・復興への願いを込めつつ、くじを買うのもよいと思われるが、いかがだろうか。

(参考資料)

「宝くじ公式サイト」(全国自治宝くじ事務協議会のウェブサイト)
「令和5年度地方財政審議会(1月26日)議事要旨」(総務省ウェブサイト)
「ドリームジャンボなど宝くじ収益を被災自治体へ 能登半島地震で」(朝日新聞デジタル, 2024年2月9日)
「被災地支援の宝くじ 来月1日から発売へ」(NHKニュースサイト, 2024年3月29日)

(2024年05月07日「研究員の眼」)

このレポートの関連カテゴリ

Xでシェアする Facebookでシェアする

保険研究部   主席研究員 兼 気候変動リサーチセンター チーフ気候変動アナリスト 兼 ヘルスケアリサーチセンター 主席研究員

篠原 拓也 (しのはら たくや)

研究・専門分野
保険商品・計理、共済計理人・コンサルティング業務

経歴
  • 【職歴】
     1992年 日本生命保険相互会社入社
     2014年 ニッセイ基礎研究所へ

    【加入団体等】
     ・日本アクチュアリー会 正会員

週間アクセスランキング

ピックアップ

レポート紹介

【ドリームジャンボの期待2024-能登半島地震の被災地支援に向けて】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。

ドリームジャンボの期待2024-能登半島地震の被災地支援に向けてのレポート Topへ