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少子化日本で、子どもをもつ(もった)意味とは?-全体の3割超が「特に理由はない」と回答、日本では家族計画にあまり関心がない傾向-
生活研究部 研究員・ジェロントロジー推進室・ヘルスケアリサーチセンター 兼任 乾 愛
本稿では、弊社が毎年実施している全国の18~64歳の被用者(公務員もしくは会社に雇用されている人)の男女を対象としたインターネット調査「被用者の働き方と健康に関する調査」を用いて、「子どもをもつ(もった)意味」について検証した結果を報告する。
2023年3月の調査では5,747件の回答が得られ、子どもをもつ(もった)理由に対し、「特に理由はない」と回答した者が1,922人(33.4%)と最も高い割合を示し、全体の3割超は子どもをもつ(もった)理由について特に深く考えたことがない傾向が浮き彫りになった。
また、子どもの有無と子どもをもつ(もった)理由についての関連性を検証した結果、子どもをもたない者において、子どもをもつことに「特に理由はない」と回答する割合が有意に高い結果が明らかとなった。
現在の日本の少子化対策は子どもを望む者や子育て世帯への経済的支援に重点が置かれているが、今回の調査を踏まえると、家族計画に無関心な層に対しても将来の備えとしてのアプローチが重要となるのではないかと示唆を得た。
■目次
1―― はじめに
2―― 子どもをもつ(もった)理由とは?
1|分析対象者の基本属性
2|分析結果
3―― 子どもの有無別、子どもをもつ(もった)理由の特徴
4―― おわりに
03-3512-1847
- 【職歴】
2012年 東大阪市 入庁(保健師)
2018年 大阪市立大学大学院 看護学研究科 公衆衛生看護学専攻 前期博士課程修了
(看護学修士)
2019年 ニッセイ基礎研究所 入社
2019年~大阪市立大学大学院 看護学研究科 研究員(現:大阪公立大学 研究員)
【資格】
看護師・保健師・養護教諭一種・第一種衛生管理者
【加入団体等】
日本公衆衛生学会・日本公衆衛生看護学会・日本疫学会
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