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「政府の少子化対策への期待」に影響する要因とは?-婚活機会の提供と育児協力者の確保策は期待大、男性への理解醸成と若者の経済的支援で失望回避策を-
生活研究部 研究員・ジェロントロジー推進室・ヘルスケアリサーチセンター 兼任 乾 愛
本稿では、2022年度特別調査「第12回 新型コロナによる暮らしの変化に関する調査」 のデータを用いて、日本の少子化に対する意識調査を実施した結果と、政府の少子化対策への期待度に影響する要因を分析した。
その結果、政府の少子化対策への期待は、期待している者518人(20.3%)よりも、期待していない者1145人(44.8%)の割合の方が高い結果が明らかとなった。
また、多変量解析の結果、婚活機会の確保策や家族構成が変容する中で育児協力者を確保する政策については、政府の少子化対策への期待上昇に寄与する一方で、男性への理解醸成や、若年者の経済支援策を拡充しない限り、政府への期待上昇は見込めないことも明らかとなった。
少子化を取り巻く諸課題は尽きないが、少子化の現状を正しく把握し、政府と国民の認識の乖離を徐々に縮めることで、期待と成果が連動していくことが期待される。引き続き、少子化を巡る現状と課題について分析していく。
■目次
1――はじめに
2――回答者の基本属性
3――日本の少子化進行に関する意識調査の結果(単純集計)
3-1|政府の少子化対策への期待
3-2|政府の少子化対策へ期待する理由
3-3|政府の少子化対策へ期待しない理由
3-4|日本の少子化進行要因への意識
4――政府の少子化対策への期待に関する要因分析(多変量解析)
5――まとめ
(2023年05月18日「基礎研レポート」)
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03-3512-1847
- 【職歴】
2012年 東大阪市 入庁(保健師)
2018年 大阪市立大学大学院 看護学研究科 公衆衛生看護学専攻 前期博士課程修了
(看護学修士)
2019年 ニッセイ基礎研究所 入社
2019年~大阪市立大学大学院 看護学研究科 研究員(現:大阪公立大学 研究員)
【資格】
看護師・保健師・養護教諭一種・第一種衛生管理者
【加入団体等】
日本公衆衛生学会・日本公衆衛生看護学会・日本疫学会
乾 愛のレポート
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