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2024年02月07日
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4.J -REIT(不動産投信)市場
2023年のJ-REIT市場を振り返ると、東証REIT指数は▲4.6%となり2年連続で下落した(図表-20)。日銀の緩和政策修正を見据えた長期金利の先高観が重くのしかかり、年間を通じて弱含みで推移。平成バブル以来33年ぶりの高値を付けて活況を呈した株式市場(+25.1%上昇)とは対照的に、停滞色の強い1年であった。市場規模については、2年連続で新規上場がなく、2件の合併によって上場銘柄数は61社から58社に、市場時価総額は15.4兆円(前年比▲3%)に減少した。一方、運用資産額(取得額ベース)は物件取得額の回復を受けて22.8兆円(前年比+4%)に増加した。続いて、業績面では、ホテル収益の回復や不動産売却益の計上が寄与し、市場全体の1口当たり予想分配金は前年比+5%増加し、1口当たりNAVも保有不動産の価格上昇を反映して+2%増加した。また、投資法人債の発行金額は625億円(前年比▲9%)となり前年に続いて減少した。市場金利が上昇するなか、発行期間(平均7.0年→5.8年)を短縮することで利率の上昇(平均0.53%→0.81%)を抑制し財務への影響を軽減する動きがみられた。
5 NAV倍率は、市場時価総額がリートの解散価値(NAV:Net Asset Value)の何倍で評価されているかを表わす指標。
(ご注意)本稿記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありません。また、本稿は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものでもありません。
(2024年02月07日「不動産投資レポート」)
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経歴
- 【職歴】 2006年4月 住友信託銀行(現 三井住友信託銀行) 2013年10月 国際石油開発帝石(現 INPEX) 2015年9月 ニッセイ基礎研究所 2019年1月 ラサール不動産投資顧問 2020年5月 ニッセイ基礎研究所 2022年7月より現職 【加入団体等】 ・一般社団法人不動産証券化協会認定マスター ・日本証券アナリスト協会検定会員
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日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
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