- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 経済 >
- 新興国経済 >
- ロシアの物価状況(23年1月)-前年比伸び率は小幅に低下
2023年02月13日
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
1.結果の概要:前年比で小幅低下
1 bloomberg集計の中央値。以下の予想値も同様。
2 生鮮食品など季節的要因による影響を受ける品目や管理品目を除いた指数。
2.結果の詳細:前月比・前週比で見た物価上昇圧力はコロナ禍前と同じような状況
1月のロシアのインフレ率は前年比で11.77%となり22年12月の11.94%から若干低下した。ただし、低下スピードは22年11月以降かなり緩やかになっている。
インフレ率を大分類別に見ると、食料品が前年比で22年4月のピーク(20.48%)からの下落が急速で1月は10.16%まで低下した。財(非食料品)は22年3月のピーク(20.34%)から1月に12.19%まで低下した。一方、サービスは1月に一段と上昇して13.47%となり、ウクライナ侵攻後のピークを更新した。なお、コア指数は前年比で1月は13.72%となり、総合指数と同様に22年4月(20.37%)をピークに減速している。
前月比では、総合指数が1月に0.84%と5か月連続のプラスの伸び率となり、足もとでは伸び幅も拡大している。コア指数も前月比0.30%と22年12月(▲0.03%)のマイナスからプラスに転じた(図表3)。
インフレ率を大分類別に見ると、食料品が前年比で22年4月のピーク(20.48%)からの下落が急速で1月は10.16%まで低下した。財(非食料品)は22年3月のピーク(20.34%)から1月に12.19%まで低下した。一方、サービスは1月に一段と上昇して13.47%となり、ウクライナ侵攻後のピークを更新した。なお、コア指数は前年比で1月は13.72%となり、総合指数と同様に22年4月(20.37%)をピークに減速している。
前月比では、総合指数が1月に0.84%と5か月連続のプラスの伸び率となり、足もとでは伸び幅も拡大している。コア指数も前月比0.30%と22年12月(▲0.03%)のマイナスからプラスに転じた(図表3)。
また、別途、ロシア連邦統計局が公表している週次のインフレ率(消費者物価上昇率)を見ると、前週比上昇では、5月下旬からゼロもしくはマイナスとなる時期が続いていたが、9月下旬にプラスに転じ、11月中旬以降は0.1%台~0.2%台で推移している。この伸び率はウクライナ侵攻前の伸び率とほぼ同程度の状況と言える(最新は1月31日から2月6日までの上昇率で0.26%、図表4)。
3 大分類である食料品、財(非食料品)、サービスをそれぞれ細目別に分類したもの(中分類)のうち、統計局のウェブサイトで公表しているものを記載。
(お願い)本誌記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありません。また、本誌は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。
(2023年02月13日「経済・金融フラッシュ」)
このレポートの関連カテゴリ
03-3512-1818
経歴
- 【職歴】
2006年 日本生命保険相互会社入社(資金証券部)
2009年 日本経済研究センターへ派遣
2010年 米国カンファレンスボードへ派遣
2011年 ニッセイ基礎研究所(アジア・新興国経済担当)
2014年 同、米国経済担当
2014年 日本生命保険相互会社(証券管理部)
2020年 ニッセイ基礎研究所
2023年より現職
・SBIR(Small Business Innovation Research)制度に係る内閣府スタートアップ
アドバイザー(2024年4月~)
【加入団体等】
・日本証券アナリスト協会 検定会員
高山 武士のレポート
| 日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
|---|---|---|---|
| 2025/10/31 | ECB政策理事会-3会合連続となる全会一致の据え置き決定 | 高山 武士 | 経済・金融フラッシュ |
| 2025/10/31 | ユーロ圏GDP(2025年7-9月期)-前期比プラス成長を維持し、成長率は加速 | 高山 武士 | 経済・金融フラッシュ |
| 2025/10/31 | ユーロ圏失業率(2025年9月)-失業率は6.3%で横ばい推移 | 高山 武士 | 経済・金融フラッシュ |
| 2025/10/15 | IMF世界経済見通し-世界成長率見通しは3.2%まで上方修正 | 高山 武士 | 経済・金融フラッシュ |
新着記事
-
2025年11月04日
今週のレポート・コラムまとめ【10/28-10/31発行分】 -
2025年10月31日
交流を広げるだけでは届かない-関係人口・二地域居住に求められる「心の安全・安心」と今後の道筋 -
2025年10月31日
ECB政策理事会-3会合連続となる全会一致の据え置き決定 -
2025年10月31日
2025年7-9月期の実質GDP~前期比▲0.7%(年率▲2.7%)を予測~ -
2025年10月31日
保険型投資商品の特徴を理解すること(欧州)-欧州保険協会の解説文書
お知らせ
-
2025年07月01日
News Release
-
2025年06月06日
News Release
-
2025年04月02日
News Release
【ロシアの物価状況(23年1月)-前年比伸び率は小幅に低下】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
ロシアの物価状況(23年1月)-前年比伸び率は小幅に低下のレポート Topへ


















