- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- ジェロントロジー(高齢社会総合研究) >
- 高齢者のQOL(生活の質) >
- 高齢化と移動課題(上)~現状分析編~
高齢化と移動課題(上)~現状分析編~
生活研究部 准主任研究員・ジェロントロジー推進室兼任 坊 美生子
国内は高齢者数が3,600万人を超え、高齢化率(29.1%)は世界最高水準である。高齢者のうち前期高齢者はいったん減少に向かうが、75~84歳は2025年頃まで増加し続け、85歳以上は2035年には1,000万人を突破する見込みである。このような急速な高齢化に伴い、移動課題が深刻化している。主要なものは、高齢ドライバーによる事故リスク上昇と、高齢者の外出困難という二つである。改めて移動課題の要因を紐解くと、「身体的制約」、「心理的制約」、「環境的制約」、「経済的制約」という、主に四つに整理できる。身体的制約とは体力面や健康面の悪化、心理的制約とはコロナ禍で起きた外出自粛、環境的制約とは適切な移動サ-ビスの不足、経済的制約とは家計のゆとりのなさである。人間の老化を避けることはできないが、今後、高齢者がより安心して自分らしく暮らしていけるようにするには、これらの要因について理解し、公共交通や移動サービスを高齢者に寄せていけなければならないだろう。
■目次
1――はじめに
2――国内における高齢化の状況
1|高齢化の加速と後期高齢者の増加
2|要介護認定者の増加
3――高齢化による移動課題
1|マイカー運転による交通事故リスクの上昇
2|免許を持たない高齢者の外出困難
4――高齢化に伴う移動困難の要因
1|身体的制約
2|心理的制約
3|環境的制約~移動サービスの不足~
4|経済的制約
5――小括
(2022年11月22日「基礎研レポート」)
このレポートの関連カテゴリ
03-3512-1821
- 【職歴】
2002年 読売新聞大阪本社入社
2017年 ニッセイ基礎研究所入社
【委員活動】
2023年度~ 「次世代自動車産業研究会」幹事
2023年度 日本民間放送連盟賞近畿地区審査会審査員
坊 美生子のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
---|---|---|---|
2024/12/09 | 女性の就労の「壁」は年収だけなのか | 坊 美生子 | 研究員の眼 |
2024/12/02 | なぜ日本では「女性活躍」が進まないのか~“切り札”としての男性育休取得推進~ | 坊 美生子 | 基礎研レポート |
2024/11/18 | あなたは職場の50代女性社員に仕事を期待していますか?~「中高年女性会社員の管理職志向とキャリア意識等に関する調査~『一般職』に焦点をあてて~」より(8) | 坊 美生子 | 基礎研レター |
2024/11/12 | 「低年金をどうするか」という問いに対する視点~高齢期に入る前の働き方を充実させよ~ | 坊 美生子 | 研究員の眼 |
公式SNSアカウント
新着レポートを随時お届け!日々の情報収集にぜひご活用ください。
新着記事
-
2024年12月13日
ECB政策理事会-3会合連続となる利下げを決定 -
2024年12月13日
インド消費者物価(24年11月)~11月のCPI上昇率は4カ月ぶりに低下、食品価格の高騰がやや緩和 -
2024年12月13日
海底資源探査がもたらす未来-メタンハイドレートと海底金属 -
2024年12月13日
日銀短観(12月調査)~景況感はほぼ横ばい、総じて「オントラック」を裏付け、日銀の利上げを後押しする内容 -
2024年12月13日
グローバル株式市場動向(2024年11月)-トランプ氏の影響で米国は上昇するが新興国は下落
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2024年11月27日
News Release
-
2024年07月01日
News Release
-
2024年04月02日
News Release
【高齢化と移動課題(上)~現状分析編~】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
高齢化と移動課題(上)~現状分析編~のレポート Topへ