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コロナ禍で低下した高齢者の外出頻度~「第8回 新型コロナによる暮らしの変化に関する調査」より
生活研究部 准主任研究員・ジェロントロジー推進室兼任 坊 美生子
新型コロナウイルスの感染拡大以降、外出自粛やライフスタイルの変化によって、人々の移動が減っている。そこで、ニッセイ基礎研究所の「第8回 新型コロナによる暮らしの変化に関する調査」では初めて、健康指標の一つである「外出頻度」について尋ね、コロナ前からの変化を分析した。その結果、男性では、外出頻度が「週1回以下」の割合が全年代で1割を超え、70歳代と20歳代では2割に達した。女性でも「週1回以下」の割合が、全年代で1割を超え、60歳代と70歳代では約2割に上った。これらの割合はいずれも、コロナ前に比べて拡大していた。
外出頻度が週1回以下の生活が続くと、高齢者は身体機能や認知機能が低下し、死亡率が上がること、要介護状態への移行リスクが上昇することが、先行研究で示されている。また、外出頻度の低さと、他者との交流が乏しい社会的孤立状態が重複すると、さらに死亡率が上昇することが示唆されている。今後、高齢者が心身機能を維持するためには、感染対策をしながらお出掛け機会を維持することが重要であり、地域でもそれを促す取組や工夫が必要であろう。
■目次
1――はじめに
2――外出頻度と心身の健康状態との関連
1|外出頻度と心身の健康状態や社会性との関連~横断研究より~
2|外出頻度の低さが心身機能に与える影響~縦断研究より~
3|外出頻度が低く、他者との交流も乏しい生活による健康への影響
3――コロナ禍における外出頻度の低下
1|「第8回 新型コロナによる暮らしの変化に関する調査」の結果
2|コロナ調査が示唆する健康悪化リスク
4――終わりに

03-3512-1821
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