2022年06月21日

東南アジア経済の見通し~コロナ禍からの経済回復が続くものの、物価上昇と金融引き締めが逆風に

経済研究部 准主任研究員   斉藤 誠

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■要旨
 
  1. 2021年10-12月期は東南アジア地域でオミクロン株の感染拡大が生じた。各国政府は短期的に水際対策を強化したものの、都市封鎖など厳しい活動制限措置までは実施しなかったため、経済活動への影響は限定的であり、景気は回復傾向を維持した。
     
  2. 消費者物価上昇率は、コロナ禍からの経済回復により受給面からの物価上昇圧力が働くことや、国際商品市況の高騰の影響を受けて仕入価格上昇の一定割合を販売価格に転嫁する動きが広がり、当面は上昇傾向が続くだろう。
     
  3. 金融政策は、当面物価上昇が見込まれることや米国の金融引き締めに伴い資金流出圧力が強まること、コロナ禍からの経済の回復傾向が続くことから各国中銀は政策金利を段階的に引き上げていくと予想する。
     
  4. 経済の先行きは、感染動向と活動制限措置によって経済活動が抑制される展開が度々起きる可能性があるが、ワクチンの普及などにより大規模な都市封鎖を実施するまでには至らず、22年はコロナ禍からの経済の正常化が進み、景気の回復傾向が続くと予想する。もっとも足元で加速するインフレや金融引き締めは今後の経済回復に水を差すことになるだろう。

 
東南アジア5 カ国の成長率とインフレ率の見通し
■目次

1.東南アジア経済の概況と見通し
  経済概況:オミクロン株の感染が拡大するも景気の回復傾向を維持
  新型コロナ感染状況:オミクロン株の感染が沈静化
  物価:一次産品価格の高騰と国内経済の回復により上昇後、高止まり
  金融政策:22年後半は金融引き締め姿勢が強まる
  経済見通し:22年はコロナ禍からの経済回復が進むものの、物価上昇と金融引き締めが逆風に
2.各国経済の見通し
  2-1.マレーシア
  2-2.タイ
  2-3.インドネシア
  2-4.フィリピン
  2-5.ベトナム
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経済研究部   准主任研究員

斉藤 誠 (さいとう まこと)

研究・専門分野
東南アジア経済、インド経済

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