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人気だったインド株式ファンドのその後~2021年8月の投信動向~
金融研究部 准主任研究員 前山 裕亮
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前月から資金流入が鈍化
外国株式には、8月に5,000億円の資金流入があった。外国株式のSMA専用ファンドに500億円の資金流入(7月は80億円の資金流入)があり、資金流入が膨らんでいたにも関わらず、7月の6,200億円の資金流入から1,200億円減少した。8月は昨年12月以降で外国株式の資金流入が最も少なかった。
外国株式は高値警戒感から販売鈍化か?
このように8月は外国株式への資金流入が全体的に鈍化したといえる。外国株式に対する高値警戒感から外国株式の投資を見合わせる、もしくは保有している一部を売却した投資家が増えたのかもしれない。米国の金融政策の動向が注目される中、8月下旬に経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」での金融政策の舵取り役であるパウエル米FRB議長の講演が控えていた。高値警戒感に加えて講演の内容を確認するまでは様子見をしている投資家も多かったかもしれない。
高パフォーマンスの後追いになったインド株式ファンド
インド株式ファンド(紺線)は、2017年から2021年8月までの累積平均収益率が72%と全世界株式指数(赤線)の85%と比べると10%以上劣後した。インド株式自体が2017年こそ好調だったもののそれ以降は冴えなかったこともあるが、それに加えてインド株式ファンドが総じて高コストであることも要因としてあげられる。
インド株式ファンドの(純資産残高加重の)平均信託報酬は年率2%を超えており、非常に高水準である。インド株式ファンドの同期間の信託報酬控除前の累積平均収益率を簡便的に試算すると89%となり、実はコスト控除前ならば全世界株式指数を上回っていた。インド株式ファンドは、この4年8カ月で信託報酬によって17%も収益率が引き下げられており、やはり信託報酬の負担が重かった。
(ご注意)当資料のデータは信頼ある情報源から入手、加工したものですが、その正確性と完全性を保証するものではありません。当資料の内容について、将来見解を変更することもあります。当資料は情報提供が目的であり、投資信託の勧誘するものではありません。
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(2021年09月07日「研究員の眼」)
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