2020年10月05日

若者のオタク化に対する警鐘-若者の考える「オタ活」とオタクコミュニティの現実

生活研究部 研究員 廣瀬 涼

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■要旨

オタクが情報収集をする場としてSNSが中心となっている。一方、同じ嗜好の人と繋がるためにSNSを使用する若者も多く、結果若者がいわゆる「オタ活(オタク活動)」をするうえで、SNSを利用することは一般的である。筆者は、若者がオタクのコミュニティの性質を十分に理解しないで、他のオタクと交流している点に危機感を抱いている。若者がSNSで他人と繋がることで生まれる問題として、従来より、犯罪に巻き込まれたり、性的被害にあうといった側面に主に焦点が当てられてきた。この様な問題は、もちろん見過ごされるものではないが、どちらかと言えば、インターネットに潜む危険や・犯罪を認識できる能力、すなわちインターネットリテラシーの課題であり、筆者の述べようとしている問題とは性質が異なる。筆者は、オタクという言葉が気軽に使われるようになった結果、若者がオタクのコミュニティの実態を知らないまま、気軽にオタクのコミュニティに参加してしまい、自身の抱いていたオタ活との間にギャップが生じてしまう現象に対して問題意識を抱いているのである。結果的にコンテンツ離れしたり、そのコンテンツを好きであると公言することに息苦しさを感じている若者のオタクも多くなってきている。本稿では、その要因を筆者なりに考察してみた。

■目次

1――はじめに
2――「オタク」という言葉の今
3――オタ活とSNS
4――SNSにおけるオタクのコミュニティの構造
5――若者がオタ活をすることに対する問題
6――「ファン資本」
7――「コンテンツ市場の性質とオタクの定義」
8――その「オタク」は誰を指しているのか
9――若者がオタク化することに際して

(2020年10月05日「基礎研レポート」)

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生活研究部   研究員

廣瀬 涼 (ひろせ りょう)

研究・専門分野
消費文化論、若者マーケティング、サブカルチャー

経歴
  • 【経歴】
    2019年 大学院博士課程を経て、
         ニッセイ基礎研究所入社

    ・令和6年度 東京都生活文化スポーツ局都民安全推進部若年支援課広報関連審査委員

    【加入団体等】
    ・経済社会学会
    ・コンテンツ文化史学会
    ・余暇ツーリズム学会
    ・コンテンツ教育学会
    ・総合観光学会

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