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- 東南アジア経済の見通し~経済再開で景気持ち直しも、防疫措置の再強化や外需低迷により回復ペースは緩やかに
2020年09月23日
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■要旨
- 東南アジア経済は、4月に入って新型コロナウイルスの感染拡大による経済への影響が本格化、景気が急速に悪化した。4-6月期の成長率はマレーシアとフィリピン、タイ、インドネシアがマイナス成長に陥った。早期のコロナ封じ込めに成功したベトナムは僅かながらプラス成長を確保した。
- 消費者物価上昇率は、短期的には経済活動の再開によって物価の下押し圧力が後退するが、その後は景気回復の遅れなど需給面からの下落圧力が物価上昇を抑えるため、当面鈍い動きが続くだろう。
- 金融政策は、現在の緩和的な政策スタンスを維持するだろう。医療崩壊リスクの警戒から活動制限措置の再強化を迫られたインドネシアとフィリピンは、それぞれ年内に0.25%の追加利下げを実施すると予想する。
- 経済の先行きは、4-6月期を景気の底に回復局面が続く。もっとも防疫措置の再強化や雇用・所得環境の悪化が今後の消費回復に水を差すほか、外国人観光客の減少などで外需は低迷するとみられ、今後の回復ペースは緩やかなものとなるだろう。20年はマレーシアとタイ、フィリピン、インドネシアがマイナス成長になる見通し。
■目次
1.東南アジア経済の概況と見通し
・経済概況:新型コロナ感染拡大の影響が本格化
・物価:経済再開でデフレ圧力が後退した後も低水準で推移
・金融政策:緩和的な政策スタンスが続く
・経済見通し:経済活動の再開で景気底入れも、回復力は乏しい
2.各国経済の見通し
2-1.マレーシア
2-2.タイ
2-3.インドネシア
2-4.フィリピン
2-5.ベトナム
1.東南アジア経済の概況と見通し
・経済概況:新型コロナ感染拡大の影響が本格化
・物価:経済再開でデフレ圧力が後退した後も低水準で推移
・金融政策:緩和的な政策スタンスが続く
・経済見通し:経済活動の再開で景気底入れも、回復力は乏しい
2.各国経済の見通し
2-1.マレーシア
2-2.タイ
2-3.インドネシア
2-4.フィリピン
2-5.ベトナム
(2020年09月23日「Weekly エコノミスト・レター」)
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03-3512-1780
経歴
- 【職歴】
2008年 日本生命保険相互会社入社
2012年 ニッセイ基礎研究所へ
2014年 アジア新興国の経済調査を担当
2018年8月より現職
斉藤 誠のレポート
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