2020年09月07日

インド経済の見通し~封鎖解除が進むも、厳しい感染対策の継続で景気回復は緩やかに。20年度は二桁マイナス成長を予想。(2020年度▲10.4%、2021年度+11.8%)

経済研究部 准主任研究員 斉藤 誠

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■要旨
 
  • インド経済は4-6月期の成長率が▲23.9%となり、1-3月期の同+3.1%から大幅に減少した。
     
  • 4-6月期はインド政府が3月下旬に実施した全土封鎖の影響が本格化、6月に段階的な封鎖解除をスタートしたが、新型コロナの感染拡大を受けて経済の正常化が遅れて民間部門を中心に急減した。
     
  • 9月に段階的な封鎖解除の第4期をスタートするなど現在は大半の経済活動が再開しており、7-9月期のGDPは持ち直すとみられる。しかし、インドは新型コロナの新規感染者数が世界トップに位置しており、外出の自粛やソーシャルディスタンスの確保等により、その後の回復ペースは緩やかなものとなるとみられる。20年度の成長率は▲10.4%と大幅なマイナス成長となり、21年度は経済の正常化が進んで成長率が+11.8%に上昇すると予想する。

■目次

・経済概況:都市封鎖の影響が本格化、過去最大の落ち込み
・経済見通し:感染対策による経済正常化の遅れで過去最大のマイナス成長に
・(物価の動向)農業生産の回復で食品インフレは沈静化
・(金融政策の動向)年内1回の追加利下げを予想
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経済研究部   准主任研究員

斉藤 誠 (さいとう まこと)

研究・専門分野
東南アジア経済、インド経済

経歴
  • 【職歴】
     2008年 日本生命保険相互会社入社
     2012年 ニッセイ基礎研究所へ
     2014年 アジア新興国の経済調査を担当
     2018年8月より現職

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レポート紹介

【インド経済の見通し~封鎖解除が進むも、厳しい感染対策の継続で景気回復は緩やかに。20年度は二桁マイナス成長を予想。(2020年度▲10.4%、2021年度+11.8%)】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。

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