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- 企業物価指数(2020年8月)―前年比でマイナス幅の縮小が続くが、先行きは期待薄
1.国内企業物価は前月比で3ヵ月連続の上昇
原油価格の持ち直しを受けて、石油・石炭製品(消費税を含むベース)の下落幅が縮小(7月:前年比▲19.4%→8月:同▲14.1%)したこと、経済活動の再開に伴う需要増加に供給不安が重なり、銅の価格が上昇したことを受けて、非鉄金属が前年比6.5%と前月(同2.7%)から上昇を拡大させたことが、国内企業物価の下落幅縮小の要因となった。
国内企業物価指数は前月比では0.2%(7月:同0.6%)と3ヵ月連続の上昇となった。夏季電力料金引き上げの影響を除くと前月比0.3%で、プラス幅は前月と変わらなかった。前月比で内訳をみると、ガソリン(7月:前月比4.0%→8月:同3.7%)、灯油(7月:同9.6%→8月:同7.7%)、軽油(7月:同8.9%→8月:同7.7%)は前月から上昇幅こそ縮小したものの、3ヵ月連続のプラスとなったため、石油・石炭製品が前月比4.3%(7月:同6.8%)と3ヵ月連続のプラスとなった。また、非鉄金属が前月比2.7%(7月:同3.8%)と4ヵ月連続のプラスとなったほか、スクラップ類は同4.1%(7月:同▲2.7%)とプラスに転じた。一方、化学製品は前月比▲0.3%(7月:同0.3%)と3ヵ月ぶりにマイナスに転じた。
2.原油価格の上昇により輸入物価を押し上げ
3.先行きはマイナス幅が再び拡大する見込み
(お願い)本誌記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありません。また、本誌は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。
(2020年09月11日「経済・金融フラッシュ」)
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