2021年09月30日

ニッセイ景況アンケート調査結果-2021年度調査

生活研究部 主任研究員・ヘルスケアリサーチセンター・ジェロントロジー推進室兼任   金 明中
経済研究部   藤原 光汰

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調査結果のポイント

◆ 景況感は前回調査(2020年10月)より改善したものの、厳しい状況。先行きは小幅に持ち直す見込み。

◆ 企業が抱える今後の人事上の最も大きな課題は、「従業員のモチベーション維持・向上」、「従業員の健康管理」。コロナ禍において従業員の雇用環境に課題を感じる企業が多いことが結果に。


調査結果要旨

I.景気動向
1.企業の景況感は改善、先行きは小幅な持ち直しを見込む
2.全9地域で景況感が改善
3.20年度は2年連続の減収減益も、21年度は増収増益に転じる見込み
4.3割弱の企業がコロナ前(19年)の売上水準をすでに回復

II.雇用、設備投資、販売・仕入価格
1.先行きは雇用意欲がさらに強まる見通し
2.21年度の設備投資の増勢は20年度と同程度
3.仕入・販売価格ともに上昇するも、価格転嫁は不十分

III.経営課題・問題点
1.現在の経営課題は「人員の不足」が「受注・需要の減少」を逆転し最多に
2.今後10年間で重要性を増す経営課題は「人材確保・育成」が60.1%で最多
3.半数弱の企業がオフィス運用を見直し

IV.新型コロナウイルスが企業に与えた影響
1.調査の背景

2.新型コロナウイルスの感染拡大の中、今取組むべき人事課題
~「従業員のモチベーション維持・向上」(52.9%)、「従業員の健康管理」(52.9%)、「業務効率化」(49.9%)が上位3位~
~新型コロナウイルスの感染拡大の中、今後取組むべき人事課題を抱えている企業は9割強~
~今取組むべき人事課題として1000名超の企業は「従業員のモチベーション維持・向上」、300名以下の企業は「従業員の健康管理」、300名超1000名以下の企業では「業務効率化」を重視~

3.HRテクノロジーの導入状況
~HRテクノロジーを導入している企業は6.7%。規模別では1000名超、業種別では製造業の場合は化学、非製造業の場合は情報サービスが高い。地域別には、関東、甲信越・北陸が高く、東北、四国が低い~
~製造業は、(1)「化学(一般化学・石油化学)」、(2)「電気機械」、(3)「鉄鋼」の順で、非製造業は、(1)「情報サービス」、(2)「小売」、(3)「不動産」の順で高い~

4.新型コロナウイルス感染拡大以降、メンタルヘルスの不調を原因に休職している従業員
~新型コロナウイルス感染拡大以降、メンタルヘルスの不調を原因に休職している従業員が増加した企業の割合は5.9%、「変化なし」が9割弱~
~製造業は、(1)「輸送用機器」、(2)「家具・装備品・木製品」、(3)「化学」の順で、非製造業は、(1)「情報サービス」、(2)「通信」、(3)「専門サービス」の順で高い~

5.新型コロナウイルス感染拡大以降、強化されたメンタルヘルス対策
~新型コロナウイルス感染拡大以降、強化されたメンタルヘルス対策は、「有給休暇の取得を奨励」が30.0%で最も多い~
~「特にない」と答えた企業の割合は4割を超える。規模別では300名以下の企業、業種別では非製造業が高い。地域別には、北海道、中国、東北が高い~
~取組むべき人事課題として「長時間労働への対応」、「労働時間や労働状況の把握」を挙げた企業ほど、メンタルヘルス対策として「有給休暇の取得を奨励」を選択~

6.*健康経営®への取組み
~健康経営優良法人の認定を受けている企業と健康経営に取組んでいる企業の合計は15.1%。1000名超の企業(29.2%)、製造業(15.3%)、中国(21.9%)、東海(19.6%)、甲信越・北陸(18.6%)が高い~

7.健康経営を取組むうえで課題になること(なると予想されること)
~健康経営を取組むうえで課題になること(なると予想されること)は、「何から開始・取組めばいいか分からない」、「人員がいない」、「メリットが分からない」の順~
 
* 「健康経営®」は、特定非営利活動法人健康経営研究会の登録商標です。

8.現在導入している福利厚生制度
~現在導入している福利厚生制度は、「慶事給付」、「退職年金」、「家族手当」、「死亡保障(弔慰金など)」、「育児支援」の順で高い。全体的に甲信越・北陸の導入率が高い~

9.福利厚生制度の導入経緯
~ 福利厚生制度の導入経緯は、「生命保険会社」(32.1%)、「その他」(25.7%)、「社会保険労務士」(13.6%)、「損害保険会社」(8.0%)の順~
~ 制度導入の経緯が「生命保険会社」と回答した企業の割合は、1000名超(38.5%)、製造業(32.4%)、東海(36.2%)で高い~

10.今後拡充させたい福利厚生制度
~今後拡充させたい福利厚生制度は、「健康増進支援」(19.5%)、「メンタルヘルス対策」(15.0%)、「自己啓発支援」(9.9%)が上位3位~
~規模別に「健康増進支援」、「メンタルヘルス対策」、「自己啓発支援」を拡充したい企業の割合は、300名超1000名以下の企業で高い~
~甲信越・北陸では「健康増進支援」、「メンタルヘルス対策」、「自己啓発支援」を拡充させたい企業の割合が高い~

11.現在導入している福利厚生制度は特にない企業が今後導入予定の福利厚生制度
~「退職年金」(5.9%)、「健康増進支援」(5.7%)、「家族手当」(3.4%)、「社内コミュニケーション促進施策」(3.4%)、「メンタルヘルス対策」(3.0%)が上位 5位~

12.「同一労働同一賃金ガイドライン」について
~「同一労働同一賃金ガイドライン」の「内容について知っている」企業の割合は7割弱~
~「同一労働同一賃金ガイドライン」の「内容について知っている」と回答した企業の割合は、規模別には300名超1000名以下(88.1%)、業種別には製造業(72.3%)、地域別には甲信越・北陸(76.7%)が高い~

13.正規職と非正規職で同等の待遇となっている(予定を含める)項目
~正規職と非正規職で同等の待遇となっている(予定を含める)項目は、「通勤手当」、「時間外・深夜・休日手当割増率」、「有給の病気休暇」、「夏期・冬期休暇」、「出張旅費」が上位5位~

14.同一労働同一賃金の取組を進める上での課題
~同一労働同一賃金の取組を進める上での課題は、「処遇の差が不合理であるかどうかの判断」が3割、「特に課題はない」企業も3割~
~同一労働同一賃金の取組を進める上での課題が「処遇の差が不合理であるかどうかの判断」である企業の割合は、規模別には300名超1000名以下が、業種別には製造業が、地域別には甲信越・北陸が高い~

15.2021年4月より「70歳までの雇用」が努力義務になったことを受け、実施する予定の対策について
~2021年4月より「70歳までの雇用」が努力義務になったことを受け、実施する予定の対策を「まだ検討していない」企業の割合が5割弱~
~対策として「定年延長」を実施する予定の企業の割合は4.3%~

16.結果のまとめ

17.得られた示唆と今後のあり方
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生活研究部

金 明中 (きむ みょんじゅん)

経済研究部

藤原 光汰 (ふじわら こうた)

(2021年09月30日「ニッセイ景況アンケート」)

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