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- 2025・2026年度経済見通し(25年8月)
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2025年08月18日
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■要旨
<実質成長率:2025年度0.6%、2026年度0.9%を予想>
- 2025年4-6月期の実質GDPは前期比0.3%(年率1.0%)と5四半期連続のプラス成長となった。国内需要は前期比▲0.1%の減少となったが、トランプ関税下でも輸出が前期比2.0%の増加、外需が前期比・寄与度0.3%のプラスとなり、内需の低迷をカバーした。
- 7-9月期は関税引き上げの影響が顕在化し、輸出が減少することに加え、建築物省エネ法・建築基準法改正前の駆け込み需要の反動で住宅投資が大きく落ち込むことから、前期比年率▲1.3%と6四半期ぶりのマイナス成長となるだろう。輸出の減少ペースが緩やかとなる10-12月期には、同0.3%とかろうじてプラス成長に復帰すると予想するが、関税が一段と引き上げられた場合には、マイナス成長が継続するリスクが高まる。
- 実質GDP成長率は2025年度が0.6%、2026年度が0.9%と予想する。2026年入り後は関税引き上げの影響が徐々に減衰し、輸出が持ち直す中、民間消費、設備投資を中心に国内需要が増加し、潜在成長率を若干上回る年率1%程度の成長が続くことが予想される。
- 消費者物価上昇率(生鮮食品を除く総合)は、2025年度が2.7%、2026年度が1.6%と予想する。高水準の賃上げを背景にサービス価格の上昇ペースが高まる一方、円高や原油安による輸入物価の下落が財価格の上昇率鈍化につながり、2026年入り後は日銀の物価目標である2%を割り込むだろう。
■目次
1.2025年4-6月期は前期比年率1.0%のプラス成長
(関税引き上げ後も米国向け輸出数量は横ばい圏で踏みとどまる)
(関税引き上げの影響は今後顕在化する見込み)
(2026年の春闘賃上げ率は鈍化へ)
2.実質成長率は2025年度0.6%、2026年度0.9%を予想
(2025年7-9月期はマイナス成長へ)
(実質可処分所得の増加が続く)
(企業の投資行動は慎重化する可能性)
(物価の見通し)
1.2025年4-6月期は前期比年率1.0%のプラス成長
(関税引き上げ後も米国向け輸出数量は横ばい圏で踏みとどまる)
(関税引き上げの影響は今後顕在化する見込み)
(2026年の春闘賃上げ率は鈍化へ)
2.実質成長率は2025年度0.6%、2026年度0.9%を予想
(2025年7-9月期はマイナス成長へ)
(実質可処分所得の増加が続く)
(企業の投資行動は慎重化する可能性)
(物価の見通し)
(2025年08月18日「Weekly エコノミスト・レター」)
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03-3512-1836
経歴
- ・ 1992年:日本生命保険相互会社
・ 1996年:ニッセイ基礎研究所へ
・ 2019年8月より現職
・ 2010年 拓殖大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2012年~ 神奈川大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2018年~ 統計委員会専門委員
斎藤 太郎のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
---|---|---|---|
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