2020年06月16日

薬物乱用の欧米化-マリファナ使用の増加をどう食い止めるか

保険研究部 主席研究員 兼 気候変動リサーチセンター チーフ気候変動アナリスト 兼 ヘルスケアリサーチセンター 主席研究員 篠原 拓也

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■要旨

人類は、麻薬を大昔から用いてきた。麻薬は、世界中でさまざまな問題を引き起こしてきた。日本では、戦後、覚せい剤が蔓延して社会問題化した時期があった。ただ、日本は、これまで大麻の使用はそれほど多くなく、欧米とは異なる姿となっていた。近年、その姿に変化が生じている。

本稿では、麻薬を中心とした薬物乱用の現状について、みていくこととしたい。

■目次

1――はじめに
2――麻薬の定義
  1|一般用語としての麻薬と、法規制対象の麻薬は同じではない
  2|法律と規制対象薬物の関係はやや複雑
3――麻薬などの薬物の特徴
  1|薬物は精神依存や身体依存をもたらす
  2|薬物には耐性獲得により、摂取量が増していくものもある
  3|薬物は作用の違いにより、アッパー、ダウナー、サイケデリックに分けられる
4――主な麻薬及び向精神薬
  1|ヘロインは、世界で最も大量に使用されている
  2|コカインは、興奮、狂暴などの社会問題を引き起こす
  3|LSDは、最も峻烈かつ特異な幻覚作用をもたらす
  4|覚せい剤は、日本生まれで、日本で最も使用されている薬物
  5|大麻は、妄想、幻覚、陶酔感、多幸感をもたらす
5――麻薬などの規制の状況
  1|近年、覚せい剤や大麻の押収量が増えている
  2|覚せい剤の検挙人数は減るいっぽう、大麻の検挙人数は増えつつある
  3|未成年者で、大麻の検挙人数が増えている
  4|大麻は覚せい剤よりも、「少しなら構わない」「個人の自由」とする考えが多い
  (参考) 先進国の薬物使用経験
6――おわりに (私見)

(2020年06月16日「基礎研レター」)

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保険研究部   主席研究員 兼 気候変動リサーチセンター チーフ気候変動アナリスト 兼 ヘルスケアリサーチセンター 主席研究員

篠原 拓也 (しのはら たくや)

研究・専門分野
保険商品・計理、共済計理人・コンサルティング業務

経歴
  • 【職歴】
     1992年 日本生命保険相互会社入社
     2014年 ニッセイ基礎研究所へ

    【加入団体等】
     ・日本アクチュアリー会 正会員

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