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- 米住宅着工・許可件数(25年1月)-着工件数(前月比)は前月から減少、市場予想も下回る。悪天候が影響した可能性
2025年02月20日
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1.結果の概要:住宅着工は市場予想を下回った一方、許可件数は市場予想を上回る。
2.結果の評価:着工件数の減少は悪天候が影響した可能性
住宅着工件数の伸びは前月比▲9.8%(前月:+16.1%)と前月の2ケタの伸びからマイナスに転じた(図表3)。戸建て住宅が▲8.4%(前月:+6.2%)、集合住宅が▲13.5%(前月:+51.8%)といずれもマイナスに転じて全体を押し下げた(図表4)。住宅着工件数の落ち込みは好天に伴い件数が大幅に増加した前月の反動に加え、1月に南部と中西部を襲った暴風雪の影響を受けた可能性が高いと考えられる。
前年同月比は▲0.7%(前月:▲3.4%)とマイナス幅は縮小したものの、5ヵ月連続のマイナスとなった。集合住宅が+2.2%(前月:▲12.0%)と前月からプラスに転じたものの、戸建てが▲1.8%(前月:+0.6%)とマイナスに転じて、着工件数全体を押し下げた。
地域別寄与度(前月比)は、西部が+7.9%ポイント(前月:▲0.6%ポイント)と前月からプラスに転じた一方、北東部が▲2.6%ポイント(前月:+1.5%ポイント)、中西部が▲1.4%ポイント(前月:+2.4%ポイント)、南部が▲13.7%ポイント(前月:+12.8%ポイント)と前月からマイナスに転じた。とくに、南部の落ち込みが大きくなったが悪天候の影響がみられる。
前年同月比は▲0.7%(前月:▲3.4%)とマイナス幅は縮小したものの、5ヵ月連続のマイナスとなった。集合住宅が+2.2%(前月:▲12.0%)と前月からプラスに転じたものの、戸建てが▲1.8%(前月:+0.6%)とマイナスに転じて、着工件数全体を押し下げた。
地域別寄与度(前月比)は、西部が+7.9%ポイント(前月:▲0.6%ポイント)と前月からプラスに転じた一方、北東部が▲2.6%ポイント(前月:+1.5%ポイント)、中西部が▲1.4%ポイント(前月:+2.4%ポイント)、南部が▲13.7%ポイント(前月:+12.8%ポイント)と前月からマイナスに転じた。とくに、南部の落ち込みが大きくなったが悪天候の影響がみられる。

内訳は販売現況が46(前月:50)、販売見込みが46(前月:59)、客足が29(前月:32)といずれも前月から低下した。とくに、販売見込みの低下幅が大きくなった。
2月の結果について、NAHBのカール・ハリス会長は「住宅建設業者は開発促進政策、とくに規制改革に期待を寄せているが、政策の不確実性とコスト要因により、最新の住宅建設市場予測では25年の見通しがリセットされた」とし、「関税面での不確実性により、住宅建設業者の将来の販売量に対する見通しは23年12月以来の最低水準にまで下がった。金利上昇により住宅購入資格のある顧客層が減少するため、インセンティブの利用も販売戦略として弱まっている可能性がある」と述べ、関税、住宅ローン金利の上昇、住宅費の高騰に対する懸念が住宅建設業者の心理を大幅に悪化させた可能性を示した。
(お願い)本誌記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありません。また、本誌は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。
(2025年02月20日「経済・金融フラッシュ」)
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03-3512-1824
経歴
- 【職歴】
1991年 日本生命保険相互会社入社
1999年 NLI International Inc.(米国)
2004年 ニッセイアセットマネジメント株式会社
2008年 公益財団法人 国際金融情報センター
2014年10月より現職
【加入団体等】
・日本証券アナリスト協会 検定会員
窪谷 浩のレポート
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