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- ロシアの物価状況(24年10月)-前年比伸び率は3か月連続で低下
2024年11月14日
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1.結果の概要:前年比は8.5%まで低下
1 bloomberg集計の中央値。以下の予想値も同様。
2 生鮮食品など季節的要因による影響を受ける品目や管理品目を除いた指数。
2.結果の詳細:前週比、前月比からはインフレ圧力の根強さがうかがえる
10月のロシアのインフレ率は前年比で8.51%となり、7月(9.13%)をピークに3か月連続で低下した。ただし、ロシア中銀のインフレ目標(4%)は16か月連続で上回っている。ロシア中銀はインフレ抑制のため、10月に3会合連続での利上げを実施、10月は利上げ幅も引き上げた(政策金利は16%→18%(7月)→19%(9月)→21%(10月))。
インフレ率を大分類別に見ると、10月の前年比伸び率は食料品が9.03%(前月:9.15%)、財(非食料品)が5.74%(前月:5.59%)、サービスが11.32%(前月:11.62%)となり、それぞれ横ばい圏の動きと言える。また、伸び率としてはサービスインフレの高止まりが続いている。
前年比寄与度では食料品が3.4%ポイント程度、財(非食料品)が2.0%ポイント程度、サービスが3.2%ポイント程度だった(図表1)。
10月の前月比伸び率は、総合指数で0.75%、コア指数で0.81%となった。前月(総合指数0.48%、コア指数0.75%)からやや加速し、総合指数・コア指数ともにコロナ禍前の標準的な上昇率を上回った(2018年の前月比伸び率は平均で総合指数が約0.35%、コア指数が約0.30%、図表3)。なお、前月比伸び率を大分類で見ると食料品が1.23%(前月:0.34%)、財(非食料品)が0.68%(前月:0.62%)、サービスが0.21%(前月:0.51%)となった。
別途、ロシア連邦統計局が公表している週次のインフレ率(消費者物価上昇率)を見ると、前週比上昇では最新の11月11日時点の前週比で0.30%となり、ややインフレ圧力の強まりは継続している(図表4)。
インフレ率を大分類別に見ると、10月の前年比伸び率は食料品が9.03%(前月:9.15%)、財(非食料品)が5.74%(前月:5.59%)、サービスが11.32%(前月:11.62%)となり、それぞれ横ばい圏の動きと言える。また、伸び率としてはサービスインフレの高止まりが続いている。
前年比寄与度では食料品が3.4%ポイント程度、財(非食料品)が2.0%ポイント程度、サービスが3.2%ポイント程度だった(図表1)。
10月の前月比伸び率は、総合指数で0.75%、コア指数で0.81%となった。前月(総合指数0.48%、コア指数0.75%)からやや加速し、総合指数・コア指数ともにコロナ禍前の標準的な上昇率を上回った(2018年の前月比伸び率は平均で総合指数が約0.35%、コア指数が約0.30%、図表3)。なお、前月比伸び率を大分類で見ると食料品が1.23%(前月:0.34%)、財(非食料品)が0.68%(前月:0.62%)、サービスが0.21%(前月:0.51%)となった。
別途、ロシア連邦統計局が公表している週次のインフレ率(消費者物価上昇率)を見ると、前週比上昇では最新の11月11日時点の前週比で0.30%となり、ややインフレ圧力の強まりは継続している(図表4)。
3 大分類である食料品、財(非食料品)、サービスをそれぞれ細目別に分類したもの(中分類)のうち、統計局のウェブサイトで公表しているものを記載。
(お願い)本誌記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありません。また、本誌は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。
(2024年11月14日「経済・金融フラッシュ」)
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経歴
- 【職歴】
2006年 日本生命保険相互会社入社(資金証券部)
2009年 日本経済研究センターへ派遣
2010年 米国カンファレンスボードへ派遣
2011年 ニッセイ基礎研究所(アジア・新興国経済担当)
2014年 同、米国経済担当
2014年 日本生命保険相互会社(証券管理部)
2020年 ニッセイ基礎研究所
2023年より現職
・SBIR(Small Business Innovation Research)制度に係る内閣府スタートアップ
アドバイザー(2024年4月~)
【加入団体等】
・日本証券アナリスト協会 検定会員
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