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2025年10月20日

中国の不動産関連統計(25年9月)~販売は前年減が続く

経済研究部 主任研究員 三浦 祐介

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1.不動産販売床面積

・中国国家統計局は、2025年10月20日に25年9月の不動産関連統計を発表した。不動産販売床面積の前年同月比(当社試算値、図表1)は、▲10.5%となった(前月は▲10.6%)からマイナス幅が小幅に縮小した。前月比(当社試算値、図表2)は、+0.5%となった(前月は▲2.0%)。
(図表1)不動産販売床面積/(図表2)不動産販売床面積

2.住宅販売価格(70都市)

・住宅販売価格(70都市単純平均)は、前年同月比で▲2.7%となった(前月は▲3.0%)(図表3)。1線都市、2線都市、3線都市とも同じ傾向で推移している。前月比では、▲0.4%となった(前月は▲0.3%)(図表4)。1線都市、2線都市、3線都市とも同じ傾向で推移している。
(図表3)住宅販売価格/(図表4)住宅販売価格

3.不動産開発投資

・不動産販売床面積の前年同月比(当社試算値、図表5)は、▲21.3%となった(前月は▲19.5%)。前月比(当社試算値、図表6)は、▲2.7%となった(前月は▲2.5%)。
(図表5)不動産開発投資額/(図表6)不動産開発投資額

4.不動産開発景気指数

・不動産開発景気指数1は、92.78と、前月の93.05から低下した(図表7)。
(図表7)全国不動産開発景気指数
 
1 不動産開発投資を基準指標とし、不動産投資・資金・面積・販売関連の指標を選び、季節要因を取り除いて算出した指標。通常、100が最適、95~105が適度、95以下が不景気、105以上が過熱気味。

5.その他指標

・不動産開発投資資金の前年同月比(当社試算値、図表8)は、▲11.5%となった(前月は▲11.9%)(図表8)。

・住宅完成在庫床面積は7.6億m2で、前年同月比は前月から小幅に上昇した(図表9)。住宅着工床面積(3カ月後方移動平均、以下同)の前年同月比はマイナス幅が拡大、住宅竣工床面積の前年同月比もマイナス幅が小幅に拡大した。
(図表8)当期不動産開発資金/(図表9)不動産着工・竣工・在庫床面積

本資料記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と完全性を保証するものではありません。
また、本資料は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。

(2025年10月20日「経済・金融フラッシュ」)

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経済研究部   主任研究員

三浦 祐介 (みうら ゆうすけ)

研究・専門分野
中国経済

経歴
  • 【職歴】
     ・2006年:みずほ総合研究所(現みずほリサーチ&テクノロジーズ)入社
     ・2009年:同 アジア調査部中国室
     (2010~2011年:北京語言大学留学、2016~2018年:みずほ銀行(中国)有限公司出向)
     ・2020年:同 人事部
     ・2023年:ニッセイ基礎研究所入社
    【加入団体等】
     ・日本証券アナリスト協会 検定会員

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