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- グローバル株式市場動向(2024年9月)-中国株は経済・不動産市場支援策により急騰
2024年10月11日
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1――中国株は経済・不動産市場支援策により急騰
2024年9月、グローバル株式市場は上旬には米国での軟調な景気指標などにより下落したが、その後は米連邦公開市場委員会(FOMC)が大幅利下げを決定したことから反発、月間では上昇となった。また、中国での経済・不動産市場支援策発表による急騰が目立った。代表的な世界株指数(含む新興国)であるMSCI All Country World Index (MSCI ACWI)の騰落率1は2024年9月+2.2%、過去1年(2023年10月-2024年9月)では+29.7%となっている(図表1)。
先進国と新興国を比べると、先進国・新興国ともに上昇、新興国がより騰落率が高かった。先進国(MSCI World Index)が+1.7%、新興国(MSCI Emerging Markets Index)が+6.4%となった(図表2)。
先進国と新興国を比べると、先進国・新興国ともに上昇、新興国がより騰落率が高かった。先進国(MSCI World Index)が+1.7%、新興国(MSCI Emerging Markets Index)が+6.4%となった(図表2)。
1 以下、特に断りのない限り騰落率は米ドル建、配当を除いた指数値の変化率を示す。
2――国・業種別の動向
国別に見ても多くの国が上昇した(図表5)。主要国について見ると、米国(+2.0%)、中国(+23.5%)、ドイツ(+3.8%) 、日本(▲0.1%)となった。騰落率が高かった国・地域は中国(+23.5%)、香港(+15.9%)、タイ(+11.5%)だった。一方で、デンマーク(▲9.9%)、コロンビア(▲5.2%)、韓国(▲3.6%) の騰落率が低かった。
米国は月前半、軟調なISM製造業指数や雇用統計により下落したがその後はFOMCが0.5%の大幅利下げを決定、景気の急減速を先手を打って防ぐ方針が好感され月間では上昇となった。
日本では上旬は利上げ観測が円高と株安につながったものの、その後は自民党総裁選で有力視されていた高市早苗候補が利下げを主張、円安・株高の流れに転じた。しかし、9月27日の総裁選投開票では同候補は落選、再度やや円高・株安に振れた。日本株は政治・要人の動向に左右される状況が続いた。
中国では、当局が金融緩和など経済支援策を発表したことから株式市場は上昇した。経済支援策は政策金利の引き下げや政府系ファンドによる上場投資信託(ETF)の保有増、既存住宅ローン金利の引き下げ、2軒目の住宅ローンの頭金割合の引き下げ、国有企業による住宅在庫買い入れ促進といった経済、不動産市場を幅広く支える内容となっている2。中国では、7月に発表された設備更新と消費財の買い替えを支援する政策に続き経済支援策の追加が続けられており、その動向が注目される。
デンマークは、同国の大手製薬会社ノボ・ノルディスクの下落などから下落した。
米国は月前半、軟調なISM製造業指数や雇用統計により下落したがその後はFOMCが0.5%の大幅利下げを決定、景気の急減速を先手を打って防ぐ方針が好感され月間では上昇となった。
日本では上旬は利上げ観測が円高と株安につながったものの、その後は自民党総裁選で有力視されていた高市早苗候補が利下げを主張、円安・株高の流れに転じた。しかし、9月27日の総裁選投開票では同候補は落選、再度やや円高・株安に振れた。日本株は政治・要人の動向に左右される状況が続いた。
中国では、当局が金融緩和など経済支援策を発表したことから株式市場は上昇した。経済支援策は政策金利の引き下げや政府系ファンドによる上場投資信託(ETF)の保有増、既存住宅ローン金利の引き下げ、2軒目の住宅ローンの頭金割合の引き下げ、国有企業による住宅在庫買い入れ促進といった経済、不動産市場を幅広く支える内容となっている2。中国では、7月に発表された設備更新と消費財の買い替えを支援する政策に続き経済支援策の追加が続けられており、その動向が注目される。
デンマークは、同国の大手製薬会社ノボ・ノルディスクの下落などから下落した。
2 日本経済新聞、「中国金融緩和 ついに「バズーカ」市場支援策も」、2024年9月24日
3――世界の主要企業の株価動向
4――今後の見通しと注目されるテーマ
グローバル株式市場は景気後退懸念から一時下落したものの、その後は米国での利下げなどから回復に向かった。9月25日、経済協力開発機構(OECD)は世界経済見通しを公表した3。OECDは今年の世界経済成長予測を3.1%から3.2%に引き上げた。世界経済はインフレ率の低下と貿易の堅調な伸びにより好転し始めており、引き続き堅調に推移すると予想している。ただし、見通しではロシアによるウクライナ侵攻や中東紛争の激化による地政学・貿易上の緊張による再度のインフレ率上昇のリスクを指摘している。また、中期的な成長見通しを引き上げるには規制障壁の削減など競争促進政策を含む構造改革が必要としている。インフレ率の低下が見込まれる中、各国の政府・中央銀行の動向が注目される。
3 Organisation for Economic Co-operation and Development, ”Global economy is turning the corner as inflation declines and trade growth strengthens”, 2024/9/25
3 Organisation for Economic Co-operation and Development, ”Global economy is turning the corner as inflation declines and trade growth strengthens”, 2024/9/25
(お願い)本誌記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありません。また、本誌は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。
(2024年10月11日「基礎研レター」)
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経歴
- 【職歴】
2008年 大和証券SMBC(現大和証券)入社
大和証券投資信託委託株式会社、株式会社大和ファンド・コンサルティングを経て
2019年 ニッセイ基礎研究所(現職)
【加入団体等】
・公益社団法人 日本証券アナリスト協会 検定会員
・修士(工学)
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