- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 経済 >
- 新興国経済 >
- ロシアの物価状況(24年7月)-前年比伸び率は9%台まで上昇
2024年08月14日
1.結果の概要:前年比で9%台まで上昇
1 bloomberg集計の中央値。以下の予想値も同様。
2 生鮮食品など季節的要因による影響を受ける品目や管理品目を除いた指数。
2.結果の詳細:足もとではインフレ圧力が緩和
7月のロシアのインフレ率は前年比で9.1%となった。23年4月(2.31%)をボトムにした上昇が続いており、7月は公共料金の引き上げの影響もあって、23年2月(10.99%)以来の高さを記録した。なお、ロシア中銀のインフレ目標(4%)は13か月連続で上回っており、7月にはロシア中銀が、インフレ率が予想を大幅に上回るペースで推移していることを理由に政策金利を2.00%(16→18%)引き上げている。
インフレ率を大分類別に見ると、7月の前年比伸び率は食料品が9.67%(前月:9.81%)、財(非食料品)が6.66%(前月:7.01%)、サービスが11.36%(前月:8.79%)となり、食料品や財はやや低下したが、サービスが公共料金引き上げの影響から大幅に上昇した。
前年比寄与度では食料品が3.7%ポイント程度、財(非食料品)が2.3%ポイント程度、サービスが3.2%ポイント程度だった(図表1)。
6月の前月比伸び率は、総合指数で1.14%、コア指数で0.4%となった。前月(総合指数0.64%、コア指数0.40%)からは減速したものの、総合指数・コア指数ともにコロナ禍前の標準的な上昇率は上回った状態にある(2018年の前月比伸び率は平均で総合指数が約0.35%、コア指数が約0.30%、図表3)。なお、前月比伸び率を大分類で見ると食料品が0.36%(前月:0.63%)、財(非食料品)が0.58%(前月:0.29%)、サービスが2.86%(前月:1.06%)となった。
別途、ロシア連邦統計局が公表している週次のインフレ率(消費者物価上昇率)を見ると、前週比上昇では最新の8月5日時点の前週比で0.00%となり、ややインフレ圧力が和らいでいる(図表4)。
インフレ率を大分類別に見ると、7月の前年比伸び率は食料品が9.67%(前月:9.81%)、財(非食料品)が6.66%(前月:7.01%)、サービスが11.36%(前月:8.79%)となり、食料品や財はやや低下したが、サービスが公共料金引き上げの影響から大幅に上昇した。
前年比寄与度では食料品が3.7%ポイント程度、財(非食料品)が2.3%ポイント程度、サービスが3.2%ポイント程度だった(図表1)。
6月の前月比伸び率は、総合指数で1.14%、コア指数で0.4%となった。前月(総合指数0.64%、コア指数0.40%)からは減速したものの、総合指数・コア指数ともにコロナ禍前の標準的な上昇率は上回った状態にある(2018年の前月比伸び率は平均で総合指数が約0.35%、コア指数が約0.30%、図表3)。なお、前月比伸び率を大分類で見ると食料品が0.36%(前月:0.63%)、財(非食料品)が0.58%(前月:0.29%)、サービスが2.86%(前月:1.06%)となった。
別途、ロシア連邦統計局が公表している週次のインフレ率(消費者物価上昇率)を見ると、前週比上昇では最新の8月5日時点の前週比で0.00%となり、ややインフレ圧力が和らいでいる(図表4)。
3 大分類である食料品、財(非食料品)、サービスをそれぞれ細目別に分類したもの(中分類)のうち、統計局のウェブサイトで公表しているものを記載。
(お願い)本誌記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありません。また、本誌は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。
(2024年08月14日「経済・金融フラッシュ」)
このレポートの関連カテゴリ
03-3512-1818
経歴
- 【職歴】
2006年 日本生命保険相互会社入社(資金証券部)
2009年 日本経済研究センターへ派遣
2010年 米国カンファレンスボードへ派遣
2011年 ニッセイ基礎研究所(アジア・新興国経済担当)
2014年 同、米国経済担当
2014年 日本生命保険相互会社(証券管理部)
2020年 ニッセイ基礎研究所
2023年より現職
・SBIR(Small Business Innovation Research)制度に係る内閣府スタートアップ
アドバイザー(2024年4月~)
【加入団体等】
・日本証券アナリスト協会 検定会員
高山 武士のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
---|---|---|---|
2024/09/04 | ブラジルGDP(2024年4-6月期)-前期比成長率がさらに加速 | 高山 武士 | 経済・金融フラッシュ |
2024/09/02 | ユーロ圏失業率(2024年7月)-失業率は再び低下し、過去最低値に | 高山 武士 | 経済・金融フラッシュ |
2024/09/02 | ユーロ圏消費者物価(24年8月)-総合は大幅低下だが、コアは横ばい | 高山 武士 | 経済・金融フラッシュ |
2024/08/28 | 国際的なデジタル貿易と日本の赤字 | 高山 武士 | Weekly エコノミスト・レター |
公式SNSアカウント
新着レポートを随時お届け!日々の情報収集にぜひご活用ください。
新着記事
-
2024年09月10日
貸出・マネタリー統計(24年8月)~貸出の伸びは堅調を維持、マネタリーベースは前年割れが秒読み段階に -
2024年09月10日
モンティ・ホール問題とベイズ推定-追加情報に応じて取るべき行動をどう変えるか? -
2024年09月10日
投資部門別売買動向(24年8月)~事業法人が大幅買い越し~ -
2024年09月10日
出生率の低下は将来の年金の水準にどう影響するか?~年金改革ウォッチ 2024年9月号 -
2024年09月10日
賃料重視へのノルム転換
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2024年07月01日
News Release
-
2024年04月02日
News Release
-
2024年02月19日
News Release
【ロシアの物価状況(24年7月)-前年比伸び率は9%台まで上昇】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
ロシアの物価状況(24年7月)-前年比伸び率は9%台まで上昇のレポート Topへ