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主要国の生保相互会社の状況-各国で株式会社と相互会社の競争と共存が定常化-デジタル化等の流れを受けた新しい萌芽も登場-
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またGDVのホームページには、生保も含めた全保険会社の会社形態に関して、以下の記述もある。
ドイツの保険市場は、伝統的に多種多様な保険会社によって特徴づけられてきました。自助組織、国家主導、商業保険という保険事業の3つの歴史的ルーツは、今日でも相互会社グループ、公的保険グループ、株式会社グループの共存に反映されています。
個々の保険会社の法的形態を見ると、株式会社(その欧州版である欧州会社を含む)が保険料シェアの80%を占め、保険業界で支配的な法的形態であるように見えます。しかし、これは、相互会社や公法上の会社が、その柔軟性と実用性の高さから子会社については株式会社の法的形式を広く利用しているという事実によるものです。個々の保険会社をグループのメンバーシップまたは所有者の経済的性格に応じて経済的な観点から法的形態に分類すると、3つの形態はすべてドイツの保険市場の強力な柱であり続けています。(https://www.gdv.de/gdv/statistik/statistiken-zur-deutschen-versicherungswirtschaft-uebersicht/branche-insgesamt/versicherungsunternehmen-nach-rechtsform-137706)
ちなみに先述のICMIF・AMICEの『欧州ミューチュアルマーケットシェア2023』では、2022年のドイツ生保市場におけるミューチュアルズの保険料シェアは40.4%、損害保険市場における保険料シェアは50.4%であり、先のイギリスと比べてたいへん大きい。
ドイツにおける個々の生保グループの会社形態を見ると、表7の通りである。
第4位にデベカ、第6位にアルテライプチガー、第15位にフォルクスヴォルバンド、第19位にWWKと、相互会社が散見される。表7中の会社の他、有名な会社としては第25位に、イギリスのエクイタブルとともに世界の相互会社のルーツとされるゴータ生命がある。
また、第2位のR+Vは、農業金融の協同組合銀行と信用金庫類似の協同組合銀行をルーツとするフォルクスバンケン ライファイゼンバンケン協同組合金融グループに所属する会社である。HDIは賠償責任保険の相互会社HDIが持株会社の株式の79%を保有するタランクスグループに所属する生保会社である。
フランスは、公的医療保険を補完する民間医療保険の重要な提供機関の一つとして共済組合があるように、相互形態の保険提供者が国民生活に深く根付いている国である。
ICMIF・AMICEの『欧州ミューチュアルマーケットシェア2023』で見ても、フランスにおけるミューチュアルズの生命保険セクターにおける保険料シェアは49.2%、損害保険セクターにおける保険料シェアは60.5%と、英独と比べても大きい。
フランスには、他国にあるような、相互会社の株式会社転換に関する法律の条文はない。代わりに相互会社が相互保険グループを形成してその構成メンバーとなる枠組(SGAM)を可能にする規定が存在する。
表8を見ると、上位10社の中に相互会社はないが、第11位のアベイユアシュランスは相互保険グループAémaグループ内の相互会社、第12位のAG2R ラ モンディアル、第13位のCovéaは相互保険グループである。
また、第5位のBPCEは地域の協同組合が株式を保有するバンクポピュレールとケス・デパーニュ銀行が株主として形成した大手金融グループBPCE内の生保会社であり、第8位のACM(アシュランスドゥクレディミューチュエル)と第10位のスラベニールは大手協同組合銀行クレディミューチュエルの子会社、第15位のMutavieはアベイユアシュランスも所属する相互保険グループAémaグループ内の株式会社、第16位のグルーパマ-ガンは損保相互会社グルーパマの子株式会社である。
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