2024年02月29日

マイナス金利政策を撤廃した際の長期金利水準を推定する-日銀の金融緩和政策による長期金利の下押し効果の測定

金融研究部 金融調査室長・年金総合リサーチセンター兼任 福本 勇樹

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■要旨
 
  • 日本銀行が全ての金融政策を解除した場合に想定される長期金利の上昇幅について、統計的なモデルを構築して推定を行った。
     
  • 2024年1月末時点で、日本銀行がすべての金融緩和政策を解除した場合、需給によって一時的な上下はありうるが、長期金利に1.0%程度の金利上昇が生じるとの推定結果が得られた。
     
  • もし仮に物価目標の達成を宣言し、マイナス金利政策を撤廃していた場合、需給によって一時的な上下はありうるが、2024年1月末時点で長期金利は0.90%くらいまで上昇したものと考えられる。
     
  • 本稿の分析によれば、海外が金融引き締めに転じる中で日銀が金融緩和政策を維持してきたことは長短金利差の拡大に寄与したと結論付けることができ、今後の金融正常化に向けたハードルを引き下げたものと考えられる。


■目次

1――各金融政策による日本国債金利(10年物)に対する押し下げ効果の測定
  (2024年1月末時点)
2――日本銀行が「金融緩和政策を維持してきた」効果
3――マイナス金利政策を解除した際の長期金利の水準
4――ご参考:本稿の計測モデルについて

(2024年02月29日「基礎研レター」)

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金融研究部   金融調査室長・年金総合リサーチセンター兼任

福本 勇樹 (ふくもと ゆうき)

研究・専門分野
金融・決済・価格評価

経歴
  • 【職歴】
     2005年4月 住友信託銀行株式会社(現 三井住友信託銀行株式会社)入社
     2014年9月 株式会社ニッセイ基礎研究所 入社
     2021年7月より現職

    【加入団体等】
     ・日本証券アナリスト協会検定会員
     ・経済産業省「キャッシュレスの普及加速に向けた基盤強化事業」における検討会委員(2022年)
     ・経済産業省 割賦販売小委員会委員(産業構造審議会臨時委員)(2023年)

    【著書】
     成城大学経済研究所 研究報告No.88
     『日本のキャッシュレス化の進展状況と金融リテラシーの影響』
      著者:ニッセイ基礎研究所 福本勇樹
      出版社:成城大学経済研究所
      発行年月:2020年02月

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