2024年02月28日

成約事例で見る東京都心部のオフィス市場動向(2023年下期)-「オフィス拡張移転DI」の動向

佐久間 誠

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■要旨

本稿では、三幸エステートとニッセイ基礎研究所の共同研究の一部であるオフィス拡張移転DIを中心に、2023年下期の企業のオフィス需要動向を概観した。東京のオフィス拡張移転DIをビルクラス別・業種別に分析することで、以下4点がわかった。

(1)オフィス拡張移転DIは、コロナ禍の落ち込みから回復したものの、コロナ禍前と比較すると、オフィス需要は力強さを欠く状態が続いている

(2)ビルクラス別では、前期までのB・Cクラスビルが堅調でAクラスビルが頭打ちといった傾向の反動が見られた

(3)「製造業」と「情報通信業」ではハイブリッドワークの普及に伴う縮小移転が一定数見られるものの、拡張移転する企業も増えており、全体としてはポジティブな動きを見せている

(4)その他の主要業種のオフィス需要は相対的に強いものの、「不動産業・物品賃貸業」と「その他サービス業」では前期までの反動で拡張移転が減少している


■目次

はじめに
1――企業のオフィス移転動向はコロナ禍前の巡航速度に
2――オフィス需要の回復は頭打ち、ビルクラス別・業種別では前期の反動が見られる
  1|オフィス拡張移転DIは回復も勢いに欠く
  2| ビルクラス別では前期の揺り戻し
  3|「製造業」と「情報通信業」が回復傾向も、堅調だった一部の内需系業種に反動減
3――おわりに
【参考資料】

(2024年02月28日「不動産投資レポート」)

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