マンション価格は上昇継続。ホテル市況はコロナ禍前に近づく-不動産クォータリー・レビュー2023年第2四半期 基礎研REPORT(冊子版)9月号[vol.318] | ニッセイ基礎研究所
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マンション価格は上昇継続。ホテル市況はコロナ禍前に近づく-不動産クォータリー・レビュー2023年第2四半期
基礎研REPORT(冊子版)9月号[vol.318]
金融研究部 准主任研究員 渡邊 布味子
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住宅市場では、価格が上昇するなか、マンションの新規発売戸数や成約件数は減少傾向にある。東京オフィス市場では成約賃料の下落傾向が続く。東京23区のマンション賃料は全タイプが前年比プラスとなった。ホテル市場は2023年4-6月の延べ宿泊者数が2019年対比で▲4.6%の水準まで回復した。物流賃貸市場は、首都圏では新規供給の影響を受けて空室率が高止まりしている。2023年第2四半期の東証REIT指数は+4.3%上昇した。
1―経済動向と住宅市場
2―地価動向
なお、野村不動産ソリューションズによると、首都圏の住宅地価格は12期四半期連続でプラスとなった。東京都心5区を中心に価格上昇が続いているが、周辺区では横ばい地点が増加しており、全般的に価格の上昇ペースは弱まりつつあるようだ。
3―不動産サブセクターの動向
4―J -REIT(不動産投信)市場
J-REITによる第2四半期の物件取得額は2,398億円(前年同期比+114.9%)、上期累計(1-6月)では6,072億円( 同+29%)となり、大きく落ち込んだ昨年から大幅に増加した。アセットタイプ別では、オフィスビル(35%)・物流施設(32%)・住宅(16%)・商業施設(10%)・ホテル(6%)・底地ほか(1%)となり、投資口価格の上昇を背景に物流施設を中心に大型物件の取得がみられた。
上期のJ-REIT市場では、金利上昇に対する警戒感から下値を探る展開が続いたものの、4月以降、植田日銀新総裁が現在の金融政策を当面維持するとの見方から上昇に転じ、昨年末の水準を概ね回復した。もっとも、海外資金の大量流入を受けてバブル崩壊後33年ぶりの高値更新に沸く株式市場に対しては大幅にアンダーパフォームする結果となった。
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03-3512-1853
- 【職歴】
2000年 東海銀行(現三菱UFJ銀行)入行
2006年 総合不動産会社に入社
2018年5月より現職
・不動産鑑定士
・宅地建物取引士
・不動産証券化協会認定マスター
・日本証券アナリスト協会検定会員
・2022年、2023年 兵庫県都市計画審議会専門委員
(2023年09月07日「基礎研マンスリー」)
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