- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 経済 >
- 米国経済 >
- 米住宅着工・許可件数(23年7月)-着工件数は前月比で増加に転じたほか、市場予想も小幅に上回った
2023年08月17日
1.結果の概要:住宅着工は市場予想を上回った一方、許可件数は市場予想を下回る
2.結果の評価:戸建てが増加に転じた一方、集合住宅は減少
住宅着工件数の伸びは前月比+3.9%(前月:▲11.7%)と大幅な減少となった前月の反動もあってプラスに転じた(図表3)。集合住宅が▲1.7%(前月:▲16.5%)と2ヵ月連続でマイナスとなった一方、戸建てが+6.7%(前月:▲9.0%)とプラスに転じて全体を押し上げた(図表4)。
前年同月比は+5.9%(前月:▲10.4%)と前月からプラスに転じた。内訳をみると、集合住宅が▲0.8%(前月:▲13.4%)と小幅ながら2ヵ月連続でマイナスとなった一方、戸建てが+9.5%(前月:▲8.8%)と15ヵ月ぶりにプラスに転じて全体を押し上げた。
地域別寄与度(前月比)は、南部が▲0.7%ポイント(前月:▲5.1%ポイント)と2ヵ月連続でマイナスとなった。一方、中西部が+1.1%ポイント(前月:▲6.2%ポイント)、西部が+3.4%ポイント(前月:▲0.7%ポイント)と前月からプラスに転じたほか、北東部が+0.1%ポイント(前月:+0.3%ポイント)と小幅ながら2ヵ月連続でプラスを維持した。
前年同月比は+5.9%(前月:▲10.4%)と前月からプラスに転じた。内訳をみると、集合住宅が▲0.8%(前月:▲13.4%)と小幅ながら2ヵ月連続でマイナスとなった一方、戸建てが+9.5%(前月:▲8.8%)と15ヵ月ぶりにプラスに転じて全体を押し上げた。
地域別寄与度(前月比)は、南部が▲0.7%ポイント(前月:▲5.1%ポイント)と2ヵ月連続でマイナスとなった。一方、中西部が+1.1%ポイント(前月:▲6.2%ポイント)、西部が+3.4%ポイント(前月:▲0.7%ポイント)と前月からプラスに転じたほか、北東部が+0.1%ポイント(前月:+0.3%ポイント)と小幅ながら2ヵ月連続でプラスを維持した。
一方、全米建設業協会(NAHB)による戸建て新築住宅販売のセンチメントを示す住宅市場指数は、8月が50(前月:56)と8ヵ月ぶりに悪化したほか、市場予想(56)も下回った(図表7)。内訳は販売現況が57(前月:62)、販売見込みが55(前月:59)、客足が34(前月:40)といずれも前月から悪化した。
NAHB会長のアリシア・ヒューイ氏は「住宅ローン金利の上昇と、建設労働者の不足、建設可能な土地の不足、配電用変圧器の継続的な不足に起因する建設コストの高騰が、8月の建設業者のセンチメントを冷え込ませた」と述べた。足元の住宅ローン金利の上昇が、住宅需要を低下させ、新築住宅を中心に底打ちがみられた住宅市場の回復に水を差す可能性があろう。
NAHB会長のアリシア・ヒューイ氏は「住宅ローン金利の上昇と、建設労働者の不足、建設可能な土地の不足、配電用変圧器の継続的な不足に起因する建設コストの高騰が、8月の建設業者のセンチメントを冷え込ませた」と述べた。足元の住宅ローン金利の上昇が、住宅需要を低下させ、新築住宅を中心に底打ちがみられた住宅市場の回復に水を差す可能性があろう。
(お願い)本誌記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありません。また、本誌は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。
このレポートの関連カテゴリ
03-3512-1824
経歴
- 【職歴】
1991年 日本生命保険相互会社入社
1999年 NLI International Inc.(米国)
2004年 ニッセイアセットマネジメント株式会社
2008年 公益財団法人 国際金融情報センター
2014年10月より現職
【加入団体等】
・日本証券アナリスト協会 検定会員
(2023年08月17日「経済・金融フラッシュ」)
公式SNSアカウント
新着レポートを随時お届け!日々の情報収集にぜひご活用ください。
新着記事
-
2024年05月01日
ユーロ圏消費者物価(24年4月)-総合指数は横ばい、コア指数は低下 -
2024年05月01日
ユーロ圏GDP(2024年1-3月期)-前期比0.3%、プラス成長に転じる -
2024年05月01日
宿泊旅行統計調査2024年3月~物価高が逆風となり日本人延べ宿泊者数(前年比)は3ヵ月ぶりのマイナス~ -
2024年04月30日
ドイツのリースター年金改革案に思う-終身性と安定性なくして年金制度の手本たりうるか- -
2024年04月30日
2024年1-3月期の実質GDP~前期比▲0.4%(年率▲1.6%)を予測~
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2024年04月02日
News Release
-
2024年02月19日
News Release
-
2023年07月03日
News Release
【米住宅着工・許可件数(23年7月)-着工件数は前月比で増加に転じたほか、市場予想も小幅に上回った】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
米住宅着工・許可件数(23年7月)-着工件数は前月比で増加に転じたほか、市場予想も小幅に上回ったのレポート Topへ