2023年07月18日

わが国の不動産投資市場規模(2023年)~「収益不動産」の資産規模は約289.5兆円(前回比+13.9兆円)。前回調査から「賃貸住宅」・「商業施設」・「物流施設」・「ホテル」が拡大する一方、「オフィス」は縮小

金融研究部 主任研究員 吉田 資

株式会社価値総合研究所 不動産投資調査事業部 事業部長 主任研究員 室 剛朗

株式会社価値総合研究所 不動産投資調査事業部 研究員 藤野 玲於奈

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■要旨
 
  • 日本の不動産投資市場は、コロナ禍を経ても、引き続き好調を維持している。不動産投資市場の将来を見通すにあたり、投資対象となる「収益不動産」の資産規模がどれくらいであるのか。また、その内訳を「用途別」や「エリア別」に継続して把握することは重要だと考えられる。
     
  • そこで、ニッセイ基礎研究所と価値総合研究所は共同で、わが国の不動産投資市場規模に関する調査を実施した。本調査は2021年に開始し、今回で3回目となる。
     
  • 調査の結果、日本における「収益不動産」の資産規模は約289.5兆円(前回比+13.9兆円、+5.1%)、「投資適格不動産」の資産規模は約179.0兆円(前回比+7.2兆円、+4.2%)と推計された。
     
  • 「収益不動産」を用途別にみると、「オフィス」が約103.1兆円(占率36%)と最も大きく、次いで「賃貸住宅」が約77.1兆円(27%)、「商業施設」が約67.7兆円(23%)、「物流施設」が約31.7兆円(11%)、「ホテル」が約10.0兆円(3%)と推計された。
     
  • 前回調査と比較して、「賃貸住宅(前回比+7%)」、「物流施設(同+13%)」、「商業施設(同+9%)」、「ホテル(同+6%)」が拡大した一方、「オフィス(同▲1%)」は縮小した。

 
「収益不動産」の資産規模(用途別)/前回、前々回調査との比較
■目次

1. はじめに
2. 「収益不動産ストック」の推計
  2-1. 推計方法と推計結果
  2-2. 「用途別」にみた資産規模
  2-3. 資産規模推計の基礎データ
  2-4. 都道府県別にみた「市場ポートフォリオ」
【参考資料】 用途別にみた「収益不動産ストック」の詳細
  (1) オフィス
  (2) 賃貸住宅
  (3) 商業施設
  (4) 物流施設
  (5) ホテル・旅館
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金融研究部

吉田 資
(よしだ たすく)

株式会社価値総合研究所 不動産投資調査事業部 事業部長 主任研究員 室 剛朗

株式会社価値総合研究所 不動産投資調査事業部 研究員 藤野 玲於奈

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レポート紹介

【わが国の不動産投資市場規模(2023年)~「収益不動産」の資産規模は約289.5兆円(前回比+13.9兆円)。前回調査から「賃貸住宅」・「商業施設」・「物流施設」・「ホテル」が拡大する一方、「オフィス」は縮小】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。

わが国の不動産投資市場規模(2023年)~「収益不動産」の資産規模は約289.5兆円(前回比+13.9兆円)。前回調査から「賃貸住宅」・「商業施設」・「物流施設」・「ホテル」が拡大する一方、「オフィス」は縮小のレポート Topへ