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2023年07月18日
わが国の不動産投資市場規模(2023年)~「収益不動産」の資産規模は約289.5兆円(前回比+13.9兆円)。前回調査から「賃貸住宅」・「商業施設」・「物流施設」・「ホテル」が拡大する一方、「オフィス」は縮小
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2-4. 都道府県別にみた「市場ポートフォリオ」
日本の不動産投資市場は拡大が続いており、投資対象エリアについても広がりを見せている。こうしたなか、地域を限定して不動産投資を行う地域特化型REIT(ご当地リート)も複数運用されており、今年度も北海道内の不動産を投資対象とした「北海道リート」の設立が予定されている3。
地域特化型REITの運用を評価する上で、各エリアの「市場ポートフォリオ」を把握することは重要だと思われる。そこで、本稿で推計した「収益不動産」の資産規模をもとに、エリア別(地域別・都道府県別)の「市場ポートフォリオ」を算出した(図表-13、14)。エリア別の「市場ポートフォリオ」は、地域金融機関の不動産投融資のリスク管理等にも参考になるだろう。
都道府県別に用途比率を確認すると、オフィスの比率が最も高い都道府県は「東京都(53%)」、賃貸住宅は「沖縄県(47%)」、商業施設は「秋田県(55%)」、物流施設は「佐賀県(38%)」、ホテルは「沖縄県(16%)」であった(図表-12、図表-14)。
上記の都道府県の「市場ポートフォリオ」は、全国平均と異なる構成比率であることが分かる(図表-14)。これからも増えることが予想される地域特化型REIT等においては、投資対象エリアの特性を十分に踏まえた運用戦略の策定が求められる。
日本の不動産投資市場は拡大が続いており、投資対象エリアについても広がりを見せている。こうしたなか、地域を限定して不動産投資を行う地域特化型REIT(ご当地リート)も複数運用されており、今年度も北海道内の不動産を投資対象とした「北海道リート」の設立が予定されている3。
地域特化型REITの運用を評価する上で、各エリアの「市場ポートフォリオ」を把握することは重要だと思われる。そこで、本稿で推計した「収益不動産」の資産規模をもとに、エリア別(地域別・都道府県別)の「市場ポートフォリオ」を算出した(図表-13、14)。エリア別の「市場ポートフォリオ」は、地域金融機関の不動産投融資のリスク管理等にも参考になるだろう。
都道府県別に用途比率を確認すると、オフィスの比率が最も高い都道府県は「東京都(53%)」、賃貸住宅は「沖縄県(47%)」、商業施設は「秋田県(55%)」、物流施設は「佐賀県(38%)」、ホテルは「沖縄県(16%)」であった(図表-12、図表-14)。
上記の都道府県の「市場ポートフォリオ」は、全国平均と異なる構成比率であることが分かる(図表-14)。これからも増えることが予想される地域特化型REIT等においては、投資対象エリアの特性を十分に踏まえた運用戦略の策定が求められる。
3 北海道アセットマネジメント株式会社HP
【参考資料】用途別にみた「収益不動産ストック」の詳細
(2023年07月18日「不動産投資レポート」)
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