- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 暮らし >
- 消費者行動 >
- 生活者のメディア接触の状況-メディア接触に乏しい生活者との接点構築が新たな課題になる可能性-
生活者のメディア接触の状況-メディア接触に乏しい生活者との接点構築が新たな課題になる可能性-
![](https://www.nli-research.co.jp/files/user/images/common/dummy_person.jpg?v=1705642362)
生活研究部 井上 智紀
このレポートの関連カテゴリ
弊社の「新型コロナによる暮らしの変化に関する調査(以下、新型コロナ調査)」では生活行動の一貫としてメディアとの接触状況の変化についても定点観測を続けており、外出を控え家の中にこもりがちな生活を送る中、ネット系メディアを中心に利用が増えた状況が続いていることを示してきた。こうした状況を踏まえ、本稿では、人々がテレビに代表されるマスメディアやネット系メディアにどれくらいの時間、接触しているかについて分析した結果を示した。
分析の結果、以前から喧伝されていたほど、若者がこぞってテレビから離れていたわけではないものの、視聴時間の点でみれば40~50代と並んで短く、むしろ高齢層の突出ぶりが際立っていることが明らかにされた。また、コロナ禍に注目されてきた動画配信サービスも利用は拡大しているものの、テレビほど長時間利用されているものではなく、旧来のメディアに比肩するレベルに達するには、まだ相応の時間も必要であるように見受けられる。ながら視聴やタイムシフト視聴など、接触のあり方による変化はありつつも、広告宣伝を通じた生活者との接点としてのテレビの役割は、未だ世代を問わず大きい。また、SNSを含むネット系メディアへの生活者の接触状況が、主として生活者自身の趣味嗜好などに左右されることを踏まえれば、こうしたメディアを通じた接点の確保は、生活者理解の程度により巧拙が分かれよう。一方で、こうしたネット系メディアにもテレビにもほとんど接触することがない接触困難層が無視できないボリュームで存在していることも示されたことは、こうした生活者に対して、どのように接点を構築していくかが大きな課題となりつつあることを意味しているとも考えられよう。
■目次
1――はじめに
2――メディアへの接触時間
3――テレビと動画配信サービス、SNSの接触状況
1|テレビと動画配信サービス、SNSの接触状況
2|テレビと動画配信サービス、SNS利用の重複状況
4――メディア接触の乏しい生活者との接点構築が課題となる可能性
(2023年03月27日「基礎研レター」)
このレポートの関連カテゴリ
生活研究部
井上 智紀
研究・専門分野
井上 智紀のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
---|---|---|---|
2024/03/07 | 4つの志向で読み解く消費行動-若者は「所有より利用」志向、女性やシニアは「慎重消費」志向 | 井上 智紀 | 基礎研マンスリー |
2024/01/19 | 4つの志向で読み解く消費行動(1)-若者は「所有より利用」志向、女性やシニアは「慎重消費」志向 | 井上 智紀 | 基礎研レポート |
2023/04/27 | 投資経験の拡がりと今後の意向-経験者は増えるものの課題はリテラシーの向上 | 井上 智紀 | 基礎研レポート |
2023/04/27 | 「第12回 新型コロナによる暮らしの変化に関する調査」 調査結果概要 | 井上 智紀 | その他レポート |
公式SNSアカウント
新着レポートを随時お届け!日々の情報収集にぜひご活用ください。
新着記事
-
2024年07月26日
職場における温度、匂い、音等は、どういう人がシンドイと思っているのか -
2024年07月26日
米GDP(24年4-6月期)-前期比年率+2.8%と前期から大幅上昇、市場予想の+2.0%も大幅に上回る -
2024年07月26日
お金の流れでみる日本経済 -
2024年07月25日
消えた580兆円~住宅投資をしても残高の増加は限定的~日本の住宅投資はなぜ「資産化」しないのか~ -
2024年07月24日
中国経済の現状と注目点-好調は持続せず、不動産不況と貿易摩擦で弱り目に祟り目の中国経済
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2024年07月01日
News Release
-
2024年04月02日
News Release
-
2024年02月19日
News Release
【生活者のメディア接触の状況-メディア接触に乏しい生活者との接点構築が新たな課題になる可能性-】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
生活者のメディア接触の状況-メディア接触に乏しい生活者との接点構築が新たな課題になる可能性-のレポート Topへ